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「ま、そうだよねー。こんないい男、女のコが放っておくわけないもん」
「いい男ってほどでもないけど」
「ていうか、美人さんだよね」
イケメン、というより美人だとか綺麗だと言われることの方が多い。
これでも男なのでかっこいいと言われた方が嬉しいのだが、一応褒め言葉として受け取っておく。
「でも、ももちゃんが喘いでるの想像するとめっちゃ興奮する」
「うわぁ、やめろ」
「腰くねらせてさ? もっともっとって強請るももちゃんってすげえエロいんじゃ」
「やめろってぇぇ!」
机をタンッと叩きながらそう訴えると、瀬島がクスクスと笑った。どこまでが冗談なのか本当にわからない。
──もっともっと、って……そんな女みたいな言葉。
瀬島の所為で、なんとなく想像してしまう。自分のそういう姿が頭に浮かぶなんて明らかに可笑しいのに。
「あれ? 想像しちゃった?」
「やっ、ちが……」
「えー、ももちゃんエッチー!」
「ばか!」
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