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不敵な笑みを浮かべながら、稜が橙里の手に自身の手を重ねてきた。 そのままするりと滑っていき、指と指の間をまるで扱くように動いていく。 その動きが劣情を煽るのには十分で、橙里は慌てて稜の手を振り払う。手を振り払われた稜は唖然としたような、それでいてなにか秘めているような顔をしていた。 「朝からやめろっ」 「夜ならいいのか」 「はぁ!?」 別に身体を弄られるのは構わない。でも、その所為で知らない稜の顔が見えていくのが怖くもあり、興味を抱いている。 そんな稜に、嵌っていくのが恐ろしいだけだ。

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