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「あの幼馴染って学生時代からずっとあんな感じなの?」
話を逸らされた気がするが、まあいい。
「そうだ。今よりもうちょっと喋ってくれてたけど」
「あ、今よりも話してくれたんだ? どんな話してたの?」
「……うーん……朝ご飯の話とか、僕が猫を見かけた話とかかな」
「全然想像できへん。かわいいですね」
戸園が口元に手を当てながら笑う。戸園は基本的に物腰が柔らかいため接しやすい。気が抜けると関西弁が出るのも接しやすい理由の一つだ。
アイスコーヒーをストローで飲むと、暖房で温まった身体が中から冷えていくような気がした。
「そういえば、ももさんって男の方もイケるんですか?」
「んぐ……!?」
前言撤回。いくら接しやすいとは言えど失言は許さない。
男。男か。
「……恐らく平気だと思うけど、理想はまあまあ高いと思う」
「へえ。どんなんです?」
「……肌が綺麗で髪が綺麗で指が綺麗で声が低くて目が綺麗で……」
「理想高っ!」
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