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暴れてもやり返されるだけだと思うので、ここは大人しく身体を洗われることにする。 稜の両手が背中を厭らしい手つきで撫でていく。 肩甲骨のラインや、背骨をなぞられるように触られ、橙里の口からは甘い吐息が漏れた。 「んっ……」 そのまま手は下に移動していき、臀部に到達する寸前で手を離された。 安心したのも束の間で、稜が椅子ごと橙里の近くに寄ってくる。背中には稜の体温が伝わり、どれほど密着度があるかを示唆しているようだった。 抱きしめるように稜が密着してきて、新たなボディソープが追加された手が、白く扇情的な鎖骨を撫でていく。 「はぁっ……っう」 純白な泡に負けないくらい白い、乳白色の肌がピンク色に染まっていく。稜に丸見えのうなじはすっかり赤色になっていた。 稜が、そのうなじに吸いつく。すると、橙里の身体がぴくんと跳ねて身体に纏わりついた泡がゆっくりと滑り落ちる。その感覚に、橙里の奥がじんわりと濡れた。

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