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稜が屹立同士を擦り合わせるように、橙里のものに雄をぐりっと近付けてきた。
「ふうっ、んんぅっ!」
稜が腰を動かし、蜜でどろどろになった橙里のそれをいたぶるように絡み合わせてくる。与えられる快感もそうだが、腰を回すように動かす稜がかなり雄臭くて色っぽくて、直視できなかった。
額に滲む汗で前髪が張り付き、男らしい首筋には汗が一筋流れた。その様子が橙色の灯りでやけに官能的に照らされ、橙里の心を掻き乱していく。
自分がどれだけ色っぽいのかわかっているのかわかっていないのか、稜が前髪をばさっとかきあげた。
それにより雰囲気ががらりと変わり、より洗練された男へと変貌する。
「……厭らしい音」
稜が低い声でそう呟いた。二人の蜜が混ざり合ったものが絡んでいき、水音を奏でる。稜の低い声と共にその音は耳を支配し、橙里の思考を邪魔した。
まだ稜の手では触れられていないのに、もう一度達してしまいそうになり、橙里はなんとか我慢した。
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