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「んんっ、いふ……っんんぅ!」 「イけよ……ほら」 ネクタイを咥えたまま達してしまいそうだと告げると、稜の動きがより早くなった。 稜が橙里の方に身体を傾け、より強い力で擦り合わせてくる。 敏感な裏筋を何回も執拗に擦られ、稜によって感じやすくなった身体が快感に抗えるはずがなかった。 ──だめだ、イく……! 身体が無意識にぴくんと跳ね、白濁を吐き出す直前になって、稜がネクタイを下にずらした。 口から酸素が取り込まれ、開放感と共にくぐもった喘ぎが女のように変わった。 「ひあっ、やぁっ、あっ……はあうっ……ぁゔっ────!」 喘ぎを制御出来ずに、いつもより激しく声を出しながら果ててしまった。 その白濁は橙里の顔にまで飛散し、白い顎や赤く染まった頬に真っ白な欲望がとろとろ垂れていく。 口から唾液を垂らしながら口呼吸をしていると、稜がキスをしてきた。

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