157 / 527
[10]-8
「んんっ、いふ……っんんぅ!」
「イけよ……ほら」
ネクタイを咥えたまま達してしまいそうだと告げると、稜の動きがより早くなった。
稜が橙里の方に身体を傾け、より強い力で擦り合わせてくる。
敏感な裏筋を何回も執拗に擦られ、稜によって感じやすくなった身体が快感に抗えるはずがなかった。
──だめだ、イく……!
身体が無意識にぴくんと跳ね、白濁を吐き出す直前になって、稜がネクタイを下にずらした。
口から酸素が取り込まれ、開放感と共にくぐもった喘ぎが女のように変わった。
「ひあっ、やぁっ、あっ……はあうっ……ぁゔっ────!」
喘ぎを制御出来ずに、いつもより激しく声を出しながら果ててしまった。
その白濁は橙里の顔にまで飛散し、白い顎や赤く染まった頬に真っ白な欲望がとろとろ垂れていく。
口から唾液を垂らしながら口呼吸をしていると、稜がキスをしてきた。
ともだちにシェアしよう!