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歯列をなぞり、口蓋をくるくると回すように深いキスをしてくる。 橙里が求めていたキスをされるから、思わず橙里は稜の頬を両手で包んで離れないようにした。 稜も橙里の顔を優しく包み、より深く舌を入れてくる。口蓋垂に触れてしまうくらい深く入れてくる。 橙里の唾液がたらたらと口から垂れていき、その代わりに稜の唾液が次々と咥内に入ってきた。 頭と舌がとろけてしまうほどに甘いキスに感じ入っていると、ようやく稜の口が離れた。 橙里の目には涙が滲み、うるうると稜のことを見つめる。とろんとした目をする橙里はいつもの態度とは全く違った。 ──キスだけでこんなに満たされたの、初めてだ。 キスの余韻に浸っていると、稜が萎えた橙里のものと昂ったままの稜のものを一緒に掴み、扱き始めた。 「やっ、待って! 稜っ、りょ……はぁうっ!」 ただでさえ達したばかりで敏感なのに、とろけてしまうほど甘いキスをされたあとにもう一度扱かれるのは酷でしかない。 気持ちよすぎて、橙里は恐怖に苛まれた。

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