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第14話

それから、1ヶ月が経ち裕翔は俳優を辞めて俺も仕事を辞めた。 裕翔の会見が報道された後実家から電話がきた。母からだった。関係がバレて何か言われるんだろうなと思ったが母は俺たちの関係を認めてくれた。 と言うか、高校時代から気づいていたらしい。 女の勘って言ってたけどほんと母には敵わない。 仕事を辞めた俺達は東京から遠く離れたとある県の小さな街で小さなお店を始めた。 俺と裕翔が作るごく普通の料理をもてなすそんな小さな店。ちなみに初めてのお客さんは裕翔と噂された彼女だった。 SNSにまでお店のことをかいてくれてほんと彼女には感謝している。彼女は俺たちに、「これはほんの小さな償いだと思って。辞めちゃった事に私も責任を感じてるの。もちろん、今の選択が間違いだなんて思わないけど少しでもお店に貢献できたらなって思っただけだから。たまに遊びにくるからね。」 あぁ なんて俺達は恵まれた人達に囲まれてるんだろう。 「ねえ、春。今幸せ?」 「うん。幸せ。裕翔は?」 「俺も幸せだよ。」

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