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繋がる熱―2―

お風呂をあがってモユルの部屋で一緒に寝ようとした時、リヒトに、 「後で私の部屋に来て下さい。待ってます」 と、耳打ちされて…店いろんな話をしてくれたモユルに答えながらも頭の中はリヒトの事でいっぱいだった。 はしゃいでいたモユルも寝つき、俺はそっと布団を出てリヒトの部屋の前に来ている。 ノックをしようとあげた手をおろしたり、またあげてみたり。 寝室へ夜に訪ねるなんて……そう言う事だよね……。 想像に赤くなりながら逡巡していると、扉が開いてリヒトが笑いながら出てきた。 「どうぞ入ってください。あなたの部屋でもあるのですから」 「へ?」 「マーニャが夫婦は同じ部屋でないと!と譲らないんで」 大きなベッドとテーブルとソファー、本棚と机に……部屋をきょろきょろ見回していると、こちらに…と、手を引かれソファーに並んで座った。 「サクラはもう成人ですよね?葡萄酒でもどうですか?」 あまりお酒は強くないので少しだけ頂いた。 「……………………」 「……………………」 意外といざとなると、話すことが出てこない。 リヒトは先程から葡萄酒をずっと飲んでいるけど……お酒も強いのか。 リヒトが、グラスをテーブルへ置いた瞬間に抱き締められてキスをされた。 ソファーへゆっくり押し倒され、深い口付けへと変わる。 リヒトの舌が俺の舌を絡めとり、アルコールの香りに体が熱くなる。 「ぅん……ん……はぁ…リ…ヒト……」 「サクラ……!!サクラ!!」 強く求められ、俺もリヒトの体を抱き締め返した。 「すみません。あなたの話を聞くと言ったのに……余裕がなくて……酒のせいだと思って許してください」 寝衣の帯を取られバスローブの様な寝衣は前をはだけさせ、下着一枚の頼りない姿になる。 「俺はまずあなたとこの5年間の想いや話をして、お互いの気持ちをぶつけ合って、それでもあなたが求めてくれるならと思っていたのにっ……そんな格好であなたという人はっ!!」 えっ!?だってマーニャさんが寝衣はこれだって……良くみるとリヒトは普通にラフなシャツにズボンだ。 俺は、やる気満々で寝室訪ねてきたって訳ですか……。 顔がカァ~ッと熱くなる。

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