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第79話
カウンセリングを終えた侑舞は、病院の出入り口へと急いだ。
時間を決めるときに、カウンセリングがあることを伝えたら多賀さんが病院に来てくれると言ってくれたのだ。
予約した店も病院からの方が近いから、家で待ち合わせるよりもいいだろうとのことだった。
病院を出ると、出てすぐのところで多賀さんが立っていた。そして、侑舞に気づきこちらに歩いてきた。
「おはよう。今日はよろしくね。」
「おはようございます。こちらこそよろしくお願いします。」
「うん。あ、車取ってくるからここで待ってて。」
「え?いいですよ。俺も一緒に行きます。」
「そう?じゃあ行こうか。」
多賀さんに続いて車まで歩いた。
その後病院を出発し、20分くらい走ったところでお店に到着した。
中に入ると個室を予約していたらしく、奥にある個室に案内された。
「個室だったんですね……。というか絶対ここ高いお店ですよね!?」
「内装も含めて高級店ぽいからさ、侑舞くんが緊張しちゃうかなって思ってリラックスできるように個室を予約したんだ。ちなみにこの店は高い店ではないよ。ここは俺の知り合いがやってる洋食のお店なんだ。気になるなら湊に聞いてみな。湊も来たことあるから。」
「兄さんも来たことあるんですか??」
「あるよ。湊も侑舞くんと同じ反応してた(笑)」
「そうだったんですか……」
「さてと、とりあえず注文しちゃおうか。何食べる?」
碧海は侑舞にメニューを渡した。
メニューを見ると多賀さんが言った通りで値段はそこまで高くなかった。
ランチ用のメニューらしいのだが、その割には意外と種類があって悩んでしまう。
侑舞はメニューをペラペラとめくりながらどれにしようか選び始めた。
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