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おしぼのさま 序章

   序章  旦那さまに紙をいただいた。  古くなり、要らなくなったものだという。  それを括って帳面にする方法を教えてもらった。  一枚ずつ、絵を描こうかと思ったが、三木さまが字を教えてくださるというので、日々の事を書いていこうと思う。  言葉を残せることはとても面白い。慣れぬものなので、すこし、時間が掛るかもしれない。  夜では蝋燭を使ってしまうし、昼間は時間がない。朝、少しだけ早く起きて、これを書くことにする。

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