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一、

本家サイト斬りリクより。ちなみに事前知識は不要でございます。 斎藤(以下 斎) 「M様から質問が届いてます。ええと、内容は・・・」 がさごそ 沖田(以下 沖) 「・・・内容は?」 斎 「・・・・(黙。)」 沖 「(覗き込む)・・”沖田さんどうやって斎藤さんを口説いたんですか?”・・・ああ。それなら、どうやっても何も、あん時はもう、」 斎 「ごほんっ」 沖 「・・・何、はじめちゃん(笑)」 斎 「げ。藤堂ならまだしも、おまえはそれで呼ぶな。気色悪い。とにかくその質問には黙秘権行使・・」 沖 「俺は行使する気ねえけど」 斎 「してくれ。」 沖 「たぶん管理人、この頁で俺らに黙秘権なんざ与えてねえだろ」 斎 「あ・・与えなきゃもう夢に出てやらないぞ管理人!」 沖 「無理だって。諦めな。Mさん、とりあえずね時期は京に来て暫く後の・・」 斎 「黙れ沖田」 沖 「今夜屯所の風呂でやらしてくれんなら黙っとくが」 斎 「んなっ・・」 沖 「いやさ、正直なハナシあの時の味が忘れられねえんだよ、イイ声風呂じゅうに響くし他の野郎どもがいつ入ってくるかとワクワクし・・」 斎 「(涙目)そこ”ハラハラして”の間違い、だと言ってくれ」 沖 「とりあえず俺が京に浪士組として来て斎藤に再会した直後ではなく、あん時は(←話進めてる)」 斎 「沖田ッ」 沖 「あい」 斎 「いっさい言葉しゃべれなくしてやる、そこになおれッ」 沖 「なんだ今日は随分積極的だなv」 斎 「このっ(憤)成敗してくれる!」 沖 「ぅおっと!はじめちゃん刀、反則っ」 斎 「おまえに反則も何もあるか!ていうかそれで呼ぶなと言ってるだろう!」 沖 「いいから、はじめちゃん刀しまいんさいっ」 斎 「まだ呼ぶかっ」 沖 「ぅおっと、危ねっ・・Mサン、ちと俺ら出直してくるわ、っと、おまえっ今本気でやっただろ(汗)」 斎 「さっきから本気だ!!!」 管理人より>彼らに語ってもらおうと思いましたが、ちょっと無理そうです・・・M様、わたくしからお話いたします。あと少しおつきあいください。 飽和  初夏のふりそそぐ光を仰いで、斎藤はざば・・っと威勢のいい水音をたてて、大きく背のびをした。  その腕をきらきらと落ちてゆく水の粒が、 隣で川の流れに腹まで浸し、同じく川底の砂利に座り込んでいる沖田のほうへと降り注ぎ。  「斎藤」  眩しそうに目を細めた横に座っている沖田を、斎藤はその呼び声に応えて振り向く。  ――――ぱしゃん、と川の水が沖田の掌に圧され悲鳴をあげた。  「沖っ・・」  さらさらと流れる川の水が斎藤の背にあたって避けてゆく。  己に覆いかぶさってきた沖田を見上げながら、自身の背に砕ける緩い流れに沈み込まないように、斎藤は慌てて背後に両手をついた。  「俺を溺れさす気か」  あうやく川底に仰向けに倒れかけた斎藤のその非難は正しい。まさか、と沖田は喉で笑いながら、そのくせ斎藤の左右についた己の両腕は解かず、囲われて飛沫に顔を濡らす斎藤を見下ろした。  「覚えてるか。江戸で俺が言った言葉・・」  江戸、と聞いたあたりから斎藤の瞳はみるみる見開いて。  「おまえが京に行っちまう時」  「ああ」  ぶっきらぼうに呟くなり、斎藤はそして顔を背けた。  沖田で翳になっていた斎藤の頬が、逸らされたことで日の光を斜めに受けて。ほんのりと薄紅色に染まるさまを見せた。  その色に口端を笑ませながら沖田は、斎藤を覗き込むと。  「おまえにもう一度逢えば我慢などできねえって」  言ったのも、  「・・・覚えてる」  沖田が言い切る前に斎藤はぽつりと答えて。  光に曝された紅色の頬に息のかかるほどの位置、囁くように沖田は低く微笑った。  「なら、話が早い」  その声が、不意に、  「一季節待った」  吐かれ。  「斎藤、今日こそおまえがほしい」  「沖・・」  さらに圧し掛かってくる沖田に、なんだか大変なことを言われてる気がするが斎藤は、だがそんなどころではなくて、  「沖田、わかっ・・わかったから、そこから」  今にも沖田の体重に圧されて川底へ背から勢いよく倒れかねず。  「そこからまず、どいてくれっ」  「おまえが今すぐいいと言えばな」  「なん・・っ」  川の流れに囚われていた視線をずらし斎藤は、目を剥いて見上げた。  沖田がてっきりいつもの悪戯な眼で見返すと思いきや、存外に思い詰めたような熱の篭った眼がかわりに斎藤を捕らえ。  「いますぐ・・・って」  つい反応してしまった斎藤に。  「ああ、いますぐだ。もう我慢の限界だ」  「っ・・」  斎藤を囲い見下ろしてくる沖田の全身が、危ういほどに圧し掛かった。  「ま、待て」  こんな場所でサカられても斎藤とてどう応対してやったらいいか分からない。  おあつらえ向きに、二人揃って水の中、すっ裸。  いや、だからこそ沖田の気を刺激したのだろうが。  斎藤は思わず蒼くなった。  「・・斎藤」  息がかかる距離まで顔を近づけてくる沖田に、斎藤は慌てて、  「まずはっ」  ここを出よう、と。言いかけて開いた斎藤の唇は突然深く塞がれ、  「っんう」  抗議しようにも舌を舌で押さえ込まれ、抵抗しようにも両手は身を支えて川の中、  さらには自由の全く利かない斎藤の、肌を撫でる沖田のごつごつした手を水中に感じ。  「~~っ」  これがどうでもいい相手だったら当然、とっくに舌に噛み付いてやって一発おみまいしてるところだが、仮にも相手が沖田ではそうもいかず。  斎藤はなすすべもなく唇を塞がれ肌をまさぐられたまま、せめて己の身が圧されて水底に沈まないようにと両腕を踏ん張るしかなく。  「わかったから・・っ」  沖田が唇を放した瞬間なんとか口走った斎藤は、何か言いかけた沖田を留めるように、  「だがっ、いますぐって、ここでは・・っ」  言い足して橋の上へと視線を走らせた。  いつ人がそこを通りかかってもおかしくない。川の中なんてだけで嫌なものを、そのうえ衆目に曝されていてはたまったものではない。  沖田はふと意地悪く哂い、突如斎藤を抱き起こした。  「承知」  と戯れて答えるあたり実は計算づくなのだが、斎藤のほうはとにかくこの危機をひとまず脱出したことに安堵して、沖田がもとから川の中で事に及ぼうと思っていたわけではないことを知るはずもなく。  いや斎藤は沖田ならそのくらいやりかねないと思っているから無理もないのだが、  なかば抱えられたまま、とにかく漸く川からざばりと抜け出たと思ったら、そのまま沖田に腕を掴まれぐいぐい引っ張られ。  「ま、待て」  なんとなくこの先を想像できた斎藤は再び蒼くなれど、沖田は斎藤の腕をその馬鹿力で掴んだまま。  途中ふたりの着物を拾い上げて川原に群集する茂みの中へと踏み入れてゆく沖田に斎藤は、先ほどわかったと答えた手前、強く出れずに戸惑っているうちに、あっという間に引きずり込まれ。  ぱさり、  と草の上、二人の着物が鳴った。  間髪いれずにその着物の上へと押し倒され。  「斎藤・・」  追うように、今度こそ完全に覆い被さってきた沖田に、斎藤は今更抗うすべなど最早・・・もたなかった。                         →  バトル開始。  

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