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第47話

家に帰ってきて、制服を脱ぎ部屋着に着替えた。朔夜さんが買ってくれたモコモコの温かい服で、フードに猫耳、ズボンには尻尾が付いていて可愛らしい。 朔夜さんに「可愛い!」と褒められたのでずっとこれを着ている。 洗濯物を取り込んで、畳んでそれぞれのクローゼットに収納する。あとはご飯を炊いて、朝の洗い物を済ませて僕のやる事は終了だ。 朔夜さんが帰ってくるまで暇だし、ゲームでもしようとスマホのアプリを立ち上げる。 最近千花ちゃんがハマってる、3対3のチームに分かれてバトルするリアルマッチングゲームだ。 僕はまだ始めたばかりだからCランクなのだが、千花ちゃんはやりこんているらしくもうAランクだと言っていた。実際千花ちゃんがプレイしている所を見ると、カードもいいの揃っているし操作技術も上手い。相当やりこんでいると思う。 全然勝てないんだよなぁ.......。キャラが合ってないのかな。キャラに合ったデッキもあるらしいけれど、よく分からないし.......。 結局ちょっとだけやって止めた。戦いゲームは疲れる。千花ちゃんよく出来るな。 「ただいま。洗濯物ありがとうね。ご飯も炊いてくれてるんだ、すごく助かる」 「おかえり!朔夜さんこそ、疲れてるのにいつもご飯作ってくれてありがとう」 えへへ、と少し照れくさくて笑っていると、ぎゅーっと抱きしめられた。 え、どうしたの!? 「ごめん、律が可愛いすぎて。 ご飯作るね」 「あ、うん.......」 あとちょっとだけ、ぎゅってしたいたかったな、なんて.......。でもご飯作る邪魔しちゃ悪いし、我慢しよう。 何回も抱きしめられているのに、全然慣れなくて心臓がドキドキしている。同じシャンプーを使っているはずなのに、朔夜さんは僕とは別のいい匂いがする。その匂いに包まれると、すごく幸せな気持ちになってくる。 なんか僕、変態みたい.......。変なのかな.......。 でも好きな人の匂いに包まれたいって思うのはみんな同じなんじゃないかな。 朔夜さんも、僕なんかより好きな人をぎゅってしたいよね.......。男で柔らかくない僕より、女の子の方がいいよね.......。 図々しくてごめんなさい。今だけ、この家にいる間だけでいいから.......僕だけを見ていて欲しいの.......。

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