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第3話
「う、うぅ……」
ふと目が覚め目を開ける
…………気持ちよかった…………これで悔いなく死ねる…………
処女なのにこんなに気持ちよくなれて良かった……
周りにカズキさんがいないことに気づきベットから降りようとするもうまく足に力が入らない
結構中てイかされたからな……
一人でやってると加減して1.2回で終わらせるし……
後ろから中に出されたものが出てくる感覚がして急いでお風呂を借りようと壁をつたって部屋を出る
「……起きたか」
エッチする前も聞いた言葉が投げかけられ はい と答える
その手には俺が書いた遺書が握られていた
「そ、れ」
「……バックの中に入ってた」
「返して!」
「やだね
こういう馬鹿なことすんじゃねぇよ」
次の瞬間ビリビリと破られ小さなゴミ箱に投げ入れられる
「おれ、の……」
「あのな、いじめられて、逃げるのも、助けを求めるのも、泣くのも悪いことじゃねぇ
むしろ適切な行動だ
だけど、生から逃げるのは違うぞ
まだお前は生きることが出来る人間だ
ちがうか?」
顔を掴まれ強制的に目を合わせられる
静かに俺に語りかけた
繰り返し暴言を吐かれた俺が1番欲しかった言葉
「っ、まだ、生きてもいいんですか……っ!」
「ああ、良いんだよ、んっ」
「んっ…ぅ……ちゅ……」
「てことで1発やるぞ」
「は……?」
「う、あ!い、く!」
「そうだ、お前どうせ不登校だろ……」
「ん、ぇ……?」
「月曜、ちゃんと学校いけよ……?」
「な、んで……っあ……んん!」
「なんでもだ……っぁ……出すぞ……」
「あ、は、ん、うううあ!んっぅぅぅ……!」
「なんで学校行かなくちゃダメなの……」
「なんでもだ」
「またそれ……」
エッチが終わってからずっとそのやり取りをするがカズキさんは「いいから」「なんでもだ」を繰り返すだけ
湯船をパシャパシャとカズキさんにかけると やめろ と腕を掴まれる
ソファでエッチをした後最終的にお風呂でもして俺はクタクタだ
しかもおしりの穴も腫れてる始末だ
……幸せ……
「飯、何食いたい」
「いいの?」
「あ?食わねぇのか」
「た、食べる!えっと……えっと……オムライス!」
「ふはっ、やっぱ餓鬼だな、わかった作ってやるよ」
笑って頭を撫で立ち上がるカズキさんの後を追って俺も湯船を出る
一夜限りの関係ってこんな感じなのか……?
その後カズキさんがエプロンをつけて手際よくオムライスを作っていく
「おら、味わって食えよ」
「う、うまそう……」
「当たり前だろ俺が作ってんだ」
1口食べるととろけるふわふわな卵にほっぺが落ちそうだ
半分泣きながら美味しさを味わっているとゴスっと頭に何かがぶつけられる
「俺のLINEの連絡先入れた」
「……一夜限りの関係じゃないの!?!?」
「うわっ!米粒飛ばすな!
セフレだよ!」
「……いいの?」
「体の相性はピカイチだからな
ただ、お前は中坊だ
他のやつには公言するな俺が捕まる」
「言わない!絶対に言わない!」
「ん、早く食え 家の近くまで送ってやる」
オムライスを食べた後昨日と同じ車で家の近くまで送ってくれたカズキさん
最後に学校行けよと言われる
思わずハイと答えたが本当に行かなくては行けないのか……
実際問題行くのは面倒臭い
そんなことを悶々と考えているうちに月曜日が来てしまった
「……じゃーじでいいや……」
制服も着る元気がなく、でもカズキさんに言われたからと頑張って行く準備をする
証拠とは言わないが姿見に写った自分の写真を撮る
……死ぬほど行きたくない……
家にはもう誰も居ない
学校ももう始まってる
既に遅刻状態だ
渋々作った目玉焼きを乗せた食パンを食べる
「ジブリ飯ってか
ははっ……バルス、学校いこ……」
青バックを持って家を出てトボトボとなるべくゆっくり歩くがやっぱ歩いていれば学校に着くわけで
「既に帰りたい……」
校舎に入って自分のクラスを目指すが体が重く疲れてくる
もう帰っていいかな……
だって学校には来たし……
半べそかきながら自分のクラスに入ると授業中だ
もうやだ……
「なんだ、藤本遅刻か?
いい度胸してんな」
数日前まで一緒にいて俺に学校に行けとしつこく言ってきた声
よく覚えている
反射的に顔を上げると俺の大好きな顔
「早く席つきな、授業中だ」
カズキさん……
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