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君の世界の片隅で 第一話

中二病臭い友人がいた。 シャイで人見知りなくせに俺様だけど、気弱で。 マントの様な服を好んで着ていたが、家の中だけ。 発言はぶっ飛んでたが、俺にだけ。 天地創造……そんな言葉もよく聞かされた。 誰もいない路地裏で黒猫に「さぁ行け!我が僕よ!!」と話しかけて逃げられているのもよく目撃した。 彼の唯一の取り柄は、美形ということだけ。 でも、まぁ……その一点があれば大概の事は勝ち組だろう。 女の子に告白されている場面も良く見かけた。 オロオロと挙動不審に「ごめん、好きな人がいるから……」と断っているのもよく見た。 放課後誘われて遊びに訪ねて尋ねると「あの程度の凡人の女が俺に釣り合うわけがないだろう」「俺の事をよく知りもしないで好きだなんて気持ち悪い」と不機嫌そうにしていたのもよくあること。 まぁ………慣れていたんだけど………これは………。 「ソータ………君はなんて可愛らしいんだ……その水桃の様な唇……きっと密桃の様に甘く俺をとろけさせてくれるのだろう……」 ゲームの世界の出会いの酒場の様に、冒険者が集まる賑やかな酒場。 これで男に声をかけられるのは今日だけで何度目だろうか……。 俺の手を握り、蕩けた目で俺に愛?を囁く男を俺、高杉 奏汰(そうた)は遠い目で他人事の様に眺めていた。 これがあいつの理想の世界………何を考えて作ったんだ?

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