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「ま…って、イ…っイ、く……ああぁんんうっっ」 切れ切れながら何とか訴えようとするが、男には全く届いていない。 「わぁ奥さん、ここすごいことになってますよ」 男は感嘆の言葉を漏らすと、おもむろに隼人の股間を握ってきた。 中の刺激だけでも耐えられないというのに、敏感な性器を握られたらひとたまりもない。 すでに愛液を滴らせていた隼人の陰茎はビクビクと脈打ち、あっという間に高みへと昇りつめていく。 「や…あぁぁあああっ!!!」 一際高い嬌声が上がり腰が浮き上がると、隼人の目の前は真っ白になった。 と、同時に官能のトロミが鈴口から噴き上がる。 「あぁ〜あ、イっちゃいましたね?」 残滓の一滴まで搾り取る様に性器を扱かれて、隼人は小刻みに痙攣しながらも弱々しく謝った。 「はぁ…ご、ごめんなさ…」 村瀬の手は隼人の出した精液でべっとりと汚れている。 「構いませんよ」 そう言うと、村瀬はそのべとついた手を何の躊躇いもなく舐めてみせた。 「そんな…!な、舐めないでください!」 頭上で組んでいた手を解いて慌てて静止を試みるが、その手はあっという間に捕らえられて再び頭上に縫い止められる。 「いけませんね。動いてはダメだと言ったはずですが…」 鋭い眼差しと口調に咎められて、背筋がぞくりと粟立つ。 男の醸し出す雰囲気が何となく変わった気がするのは気のせいだろうか。 「ほーら、動くから少し出てきちゃった。ちゃんと全部飲み込まないとダメでしょう?」 聞き分けのない子供に言い聞かせる様な口調で囁くと、男は飛び出したビーズを指先で捩じ込んできた。 その衝撃で再び前立腺を刺激される。 軽く悲鳴をあげながら隼人は慌てて村瀬を見上げた。 「待って、待ってください。あ、あの…これ、もう抜いてください」 これ以上されたらおかしくなる。 得体の知れない不安に駆られて、隼人は埋められた淫具を抜いて欲しいと訴えた。 「抜いて欲しいんですか?残念だなぁ。こんなに美味しそうに飲み込んでるのに?」 男は隼人のアナルから飛び出したストッパーを弄びながら残念そうに呟く。 「も、もう、充分わかりましたから…」 「そうですか?じゃあ今から抜きますので、うつ伏せになってお尻あげてください」 村瀬の言葉にギョッとするものの、言う通りにしなければきっと抜いてもらえない。 恥ずかしさに顔を真っ赤に染めながら、隼人はうつ伏せになると男に向かって尻を突き出した。 「は、早く抜いてください」 こんな格好一時(いっとき)だって耐えられない。 唇を噛み締めながら、その時を待っていると背後で男がクスリと笑う気配がした。 嫌な予感が胸をよぎる。 やっぱり自分でします、と後ろを振り返ろうとした時だった。 みっちりと咥えていた淫具がズルリと音を立てて抜け始めた。 瞬く間に下腹部がビクビクと波打つ。 「ひ、ひい!まっ、だ、だめ…待っ…あ…あぁああっ!!」 凄まじい卑猥音とともに、ビーズが勢いよくアナルから飛び出してくる。 それは挿入時よりを遥かに上回る強烈な快楽だった。 出口を目指すビーズは敏感な粘膜をゴリゴリと刺激しながら前立腺をこれでもかというほど抉ってくる。 窄まった襞を掻き分けて出てくる瞬間の刺激も合わさって、もはや何が起こっているのかわからなくなった。 腰は勝手に跳ね上がり背筋が弓なりに反っていく。 隼人は床に突っ伏すると、泣き喚いた。 通常の射精感ではないものが込み上げてくる。 しかしもうすでに我慢できるレベルのものではなかった。 最後の一つがブチュンと音を立てて抜け出た瞬間、甘美な稲妻が背筋を貫通して隼人の股間が一気に爆ぜる。 気がつくと精液ではないものが鈴口から噴き上がり、床をぐっしょりと濡らしていた。

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