優秀なアルファの兄を持つ、不幸体質のオメガである弟…かと思いきや、それはすべて兄の計画通りで、大変闇を感じる「兄弟オメガバース」でした。 　キャラクター設定や、物語の構成など、とても分かりやすく一気に最後まで読了できましたが、あまりにも”ご都合”な設定が多く、そこがもったいなかったと思います。 　キャラクターの表情はとても豊かで魅力的です。ただ、シリアスなのか分からない終わり方でしたので、どちらかはっきりと主張すると読者に混乱させずに終わらせることができると思います。 　引きとアップの構図を上手に使っており、「魅せゴマ」を入れることでとてもワクワクするような作品になっておりました！次回はぜひ違和感のないストーリー展開を考えてみてください。

　非常にコミカルでギャグセンスの光る「オメガバース・兄弟」BLでした！ 　まず「兄弟」を、「盃を交わした兄弟」としていたところが斬新！またアルファだと思っていたが実はオメガということに気づくシーンも、読者に分かりやすく伏線が描かれており、とても自然だったと思います。 　ただ、前半部分の１ページあたりのコマ数が多く、若干読みづらかったです。真四角のコマが均等に６つ並んでいるページは、どう読んで良いかと読者を混乱させてしまいます。 　情事シーンは非常に勢いがあり、２人の気持ちや表情もしっかり描かれていてとても良かったです。 　後半は背景がほとんど描き込まれておりませんでしたので、次回はその点も抜けなくご執筆いただければと思います。