第二回 fujossy小説大賞・秋
「第二回fujossy小説大賞・秋」に多数の作品をご応募頂き、誠にありがとうございました。
応募総数、98作品!
今回で四回目となる「fujossy小説大賞」ですが、今回は最大文字数の20万字ぎりぎりまでの超大作が特に多かった印象です。
過去の小説大賞審査の中でも甲乙つけがたい作品が多く、審査員一同大変悩みましたが、いち読者としては楽しい審査期間になりました。審査員一同で何度も話し合った結果、今回は「審査員特別大賞」として二作品を選出させていただきました。
選出させていただいた二作品は、お話自体の面白さは大前提として、テンポが良く、非常に文章力に長けており、先を読み進める手が止まりませんでした。
受賞した作品につきましては、エクレア文庫より電子書籍化させていただく予定です。どうぞご期待ください。
VRMMORPGを題材にした、俺様(風)攻め×受け
この物語の主人公は、ネットゲームを楽しむ普通のゲーマー。しかし、突然主人公は「男性プレイヤーオンリー」のVRネットゲームの世界に閉じ込められてしまいます。 ログアウト不可となった状況で、生き延び、ゲームをクリアして脱出するためには、強力なプレイヤーたちとの協力が必要で……。 終始軽やかな文体で書かれており、お話も展開も非常に面白く、幅広い層で楽しめるような作品だと感じました。最後まで飽きずに一気読みしたくなるような作品です。 異世界転生というジャンルは今では定着しつつありますが、この作品は異世界転生亜種さを思わせるような作品で、これからのBL小説への新たな可能性を垣間見ることができました。ゲームファンにはたまらないRPG要素も細かく丁寧に描かれている上、BL的なサービスシーンも満載で、ゲームファン以外のBLユーザーでも楽しめます。 小説だけでなく様々なメディア展開など可能性を感じさせる作品でした。電子書籍でもぜひお楽しみいただければと思います。
オメガである主人公・蘭は、ある目的を胸にアルファで若手イケメン政治家の白柳に近づき、誘惑するつもりだったが、急なヒートを起こし、さらには番にされてしまう。 こうなったら、それを逆手に取ってやる!と意気込むところから始まるお話です。 文章自体に嫌な甘さがなく、最後まで引っかかることなく読了出来ました。誰が読んでも容易に情景を想像できるような特出した文章力を持つ作者は、最後まで力を抜くことなく書き切る力も兼ね備えていると感じます。 物語にも緩急があり、事件性も満載で、まるで長編ドラマを見ているような気分になります。 日頃からBL作品を読む人だけでなく、様々な方の心を惹きつけるような魅力が詰まった作品であると感じました。作者の今後の作品も非常に楽しみです。