設定・裏話① 誕生から完結まで
春から連載していた小説『ラブ、大盛つゆだくで』が無事完結しましたので、
本日からあとがきも兼ねて作品の設定や裏話などについて勝手に語っていきたいと思います。
まずは、作品紹介から。
『ラブ、大盛つゆだくで』 全47ページ
https://fujossy.jp/books/17547
【あらすじ】
アパレル店員の牧は容姿に恵まれていたが、いつも裏表のない性格と口が災いし、なかなか恋人ができず悶々とした日々を過ごしていた。
ある日同僚の紹介で『ナルミちゃん』という美容師の女の子とデートをすることになるのだが、実際の相手は『鳴海』と名乗るイケメンの男だった。
お互い名前で女性と間違えられた二人だったが、鳴海の誘いでそのままデートをすることに。
周りのリア充に見せつけるため、牧は鳴海に一日限定で自分の彼氏になってもらうのだが、恋人のふりをするうちに鳴海の優しさと温かさにだんだん惹かれていっていることに気づき――。
攻め:鳴海(28歳 美容師、一途だけど恋愛に臆病) 受け:牧(30歳 アパレル店員、ピュアだけど恋愛は大雑把)
以下、作品のネタバレを含みますので、苦手な方はご注意ください。
というより、作品を未読の方が見ても面白くないと思います?(´>ω<`)
■誕生の経緯とお礼
名前がきっかけで始まる恋があってもいいんじゃないかな、と思ったのが発端でした。
最初は短編で書こうと思っていたものを、紆余曲折あって長編に手直しさせていただきました。
連載の経験がないのに始めようと思ったきっかけは、以前にもここで話したことがありますが
当時、コロナ自粛で暇だったから…です。
書き始めてすぐに仕事が始まり、文章を書くことに不慣れなこともあってサクサク更新できたとは言えませんが、
読んでくださっている方がいて、リアクションなどの反応もいただいたりして、それを励みに無事最後まで続けることができました。
本当にありがとうございました。
■初期設定は、今と構想が違っていた
ここからはボツになった話を。
最初は短編ということもあり、ストーリーはつき合うところまでで終わる予定でした。
今は二人ともアラサー社会人という設定になっていますが、当初は大学生同士という設定でした。
でも攻めが年下という点は揺るがない。(年下攻め大好きなので…)
あと、名前も今と同じく牧と鳴海です。
友人が電話を受けて、相手を紹介してくれるという流れは初期から変わりません。ただお互いの友人同士は男で、喧嘩してすぐに帰ります。
鳴海は物静かな性格で実直。それに対し、牧はとにかくバカでノリ最優先という性格。
遊園地デートで、「チケットもったいないなら一緒に行きましょう」と鳴海が誘うところは変わらず。(一目惚れしたという設定)
牧は「カップルばっかでムカつく!俺たちもリア充に見せつけてやろうぜ!」「ってことで、今日一日だけ恋人同士な!」「このイケメン、俺の彼氏なんだぜ!羨ましいか女ども!」と今より遥かに軽い感じです。
帰りに居酒屋に寄って、酔った勢いもあり牧が「一日限定じゃなくて、ずっと恋人だったらいいな」と口にしたところで、
無事カップル誕生。終わり。
……っていう構想でした。
■長編として始動するため、設定を練り直す
短編で考えていたものを、長編にするにあたって。
まず大学生ではなくて、社会人にしようと考えました。
次に決まったのは、職業でした。
鳴海が美容師なのは今と変わらないですが。
牧は、自由に生活するゲーム実況専門の動画配信者にする予定でした。
(決して私が実況を生業とした仕事が楽と思っているわけではなく、旧:牧なら楽しそうにそういう仕事をしてそうなイメージがあったからです)
名前で女と間違えられてデートをする流れは一緒なんですが。
鳴海が専門学校時代、通りすがりの牧にカットモデルを頼んで実は出会っていたというエピソードがあり、
牧は覚えていないけれど、鳴海はその時から既に惹かれていた……という話。
ちなみに牧はその時「タダで髪切ってもらえんの?ラッキー」的なノリでアッサリついていきます。
その段階の設定では鳴海は根暗な性格で、前髪を目にかかるくらい伸ばしていました。
人と話すのが苦手で、ろくな接客もできないので美容師になる自信を失っていたところへ
牧が「もっと前髪切ったほうが、その綺麗な目が見れていいのに。せっかくイケメンなのにもったいねー」と声をかけ、
また苦手な会話に対しても、誠実で居心地が良かったと評価してくれます。
どんなに辛くてもその言葉を励みに努力を重ね、鳴海はいつしか接客を苦手とすることもなく、立派な美容師となります。
そして、再会。
はい、運命ですね!!!!
……って感じのストーリーになっていたのが、第二段階。
■最終的に出来上がったもの
鳴海は美容師。牧はアパレル店員。
牧は情緒不安定であれこれ悩むけれど、吹っ切れたら大胆に行動します。
一方、鳴海は優しくて尽くすタイプだけど、
臆病な性格でいつも一歩踏み出すのを怖れて、いつも年上の牧にリードされっ放し。
そして、牧の理想のタイプが「牛丼を一緒に食べて美味しいねって笑顔で言ってくれる子」であったため、
結果として、牛丼BL(?)に行き着きました。
難しいストーリーとか考えるの苦手なので、勢いでゴリ押したドタバタラブコメになりましたが…。
甘々イチャイチャ大好きなので、つき合った後の話も書けて楽しかったです。
また、へっぽこながらも途中ちょこちょこ伏線のようなものを挟みつつ書いたつもりなので、
最後まで読み終わった方がもう一度最初から読みたいと思っていただけたら嬉しいな、と思います♡
次回は、「設定・裏話②」です。
裏話というほど大した内容ではありませんが、
またおつき合いいただけたら嬉しいです(*・ω・)*_ _))
ここまで閲覧ありがとうございました!