タイトルってどうやって作ってる?私の場合は──。

こんばんは、あさぼらけです。
仕事でいやな事がありました。
だからきっと、明日はいい日です(゜-゜)るん

 

『Ωを喰らわばその血まで』、第1章にあたる【鈴蘭の間】が終わりました。
お付き合い、ありがとうございました!励みになりました!とってもうれしい!
【〇〇の間】では6組の出会いを描いていきます。
零次と小粋の続きのストーリーは、一巡してから再び始まります。
鈴と針と、バイブレーションの音を怖がる小粋。零次のポケットに忍ばせられたSDカード。
その回収はしっかりやりますよ~~(*'▽')ノ

 

途中ぐいんっと急カーブしたせいで、真ん中あたりで話がもつれました。
後日、辻褄合わせの加筆と修正をこっそり行う予定です(゜-゜)ノ

 

続くストーリーは、【鳥兜の間】。
章と章の間に挟む予定の【転調閑話】で、早速紅子が登場しています。
モデルはドラァグクイーン。セレブ姉妹の上品で優雅な立ち振る舞いなども取り入れつつ、線の細い長身モデルちゃんを描きました。
女以上に女らしさを追求して、逆に不自然な程の紅子ちゃん。


オーバーな女性らしさの裏っ側には、憧憬と嘆き、それでも女を演じ続ける意地と心の強さアリ。
そんな彼女が求めるものとは──?抱かれたい!と思う程のイイ男とは──?(それでも抱くのは紅子です)
【鳥兜の間】お楽しみに!(ハードル上げた気がする、ごめんなさい!)

 

 

前置きが長くなりましたが、ブログのタイトルにもある通り、表題についてのお話です。

 


割と、タイトルにはこだわる性質なので、私流の凝ったタイトルの付け方、考え方、練り方などを。
参考になれば幸いです。

まずは自著の例からですが、

 

 

●『贄殿の雄花』
“贄殿”には食料を保管する、または調理する場所という意味があります。
しかし“贄”という漢字から、比較的イメージしやすいのは“生贄”というワード。
“贄”という漢字1つで、ちょっぴり翳りが生まれます。尊い。
さらに、“殿”には、男性のイメージがあります。
咲き誇るのは雌花雄花の雄花の方。
ここで言う“花”は、カッコイイ、オスの花です。が、“花街”の意味も含まれています。

 

タイトルだけでなんとなく、翳りがある話で、生贄は男なんだ、花街と関係してたりするのかな、生贄にされた先で咲くって事は幸せなのかな、なんて想像力を掻き立てたくて、10年前につけました。


難読漢字や、少し古い言い回し、硬い言い回しを1つでも入れてあげると、和風に転じるのもポイントです。


もしも洋風にするなら『囚われのウィステリア』とか、耽美風にするなら『華の生贄』とかになるのかな。

 

●『エンニジア』
すらっと読んじゃったけど、なんか違うくない!?と思わせたいタイトル。
「システムエンジニア」が転じて「エンニジア」となりました。
これは、作中でぜんじろーくんが恋人の職業を説明する時に言い間違ったフレーズ。
一文字違うだけで、絶妙な違和感を与えながら、「エンニジア」って何?間違えてますよ!と思わせたい狙いがあったりします。


「フリージア」に字面が似ていて、そういうお花がありそうなのもお気に入りポイントです。


エンジニアと聞くと、なんだかすげー理数系のお仕事!?って感じですが、字面や語感がお花などの何か身近なものに似ているだけで、ハードルがぐっと下がって扱いやすくなりますね。

 

●『玉座に、Ω。』
ずばり、語感。語感がいいので、タイトルにしました。
オメガバースの世界において、Ωが玉座に座るのは極々稀な事かと思います。
それを長たらしく説明するよりあくまでキャッチーに、当たり前の事を言うように一言で。
ちょっぴり鋭さを含むクールな雰囲気がちゃんと表現できていれば幸いです~~。


『玉座に、Ω。跪くは、α。』だと対の存在もしっかりアピールできて、ファンタジー調になったり。それはそれで良いのですが、ちょっと語感が崩れちゃう。
長くするなら『玉座に、Ω。跪くは──。』で間を持たせてあげると、良い感じに対の存在をアピールしつつミステリアスな雰囲気を纏ったり。跪いてるのが誰なのか敢えて言わないって言うのも乙ですよね。
『玉座に、Ω。足下に、絶対的支配者α。』とまで書いちゃうと、なんとなくあらすじが垣間見えちゃって目に留まらない確率も高くなっちゃうのかなと思います。

 

●『Ωを喰らわばその血まで』
「毒を食らわば皿まで」という有名なことわざのもじりです。
毒と書いてΩと読み、皿と書いてその血と読む。
既にあることわざや故事成語をすこしもじると、どこか親近感が生まれます。
敢えて“喰”という漢字を使う事で、野蛮な感じであったり、食らいつく感じを表現しています。
α目線のタイトルです。
字面をあまり変えずに、それでいてしっかりと含ませたい表現を取り入れる。
難しいですが、すとんと落ち着くと、とても気持ちがいい。
「その血」という表現を、「骨の髄」に変えても納まりはいいですが、それだとかなりの重みと深みが加わります。どこまでもダーク調。
血や骨、紅、黒といったワードは「死」を連想させるには持ってこいなので、簡単にシリアス要素をぶっこむ事が出来る魔法のワードです。強い。

 

 

そんな感じで私は割と語感やインスピレーションの方に重きを置きがちです。

ひらがなはやわらかく、カタカナはシュッとしていて、アルファベットはいい意味で気取りがち。


カラーセラピーなどを参考に、色の表現を取り入れると単語や景色に深みが生まれます。色見本はおすすめです!

 

『紺碧の瞳で薄紅の愛を囁く』
『夕陽に沈む廊下で、君は、あの日。』
『白日を仰ぐ』
『似せ紫の帳の先で。今夜、お前に逢いたい』


また、具体的な名称や呼称を入れてあげると、一気にイマジネーションが広がりやすく、親近感を抱きやすくなります。

 

『チワワじゃないです!狼です!』
『マンチカンの夢』
『危険!元カレ飛び出し注意!』
『カランコエが咲く庭先に、ネコ』
『東京レビュー』


同義語検索も忘れずに。こういう意味の言葉を使いたいけど、ボキャブラリーがない!って時の助けになります。


リーマン物を書きたい!リーマンと言えばネクタイ!ネクタイってそのまま入れちゃうと…なんて時には、結び方の名前を入れてあげたり。

 

『ウィンザー・ノットが結べない』
『ウィンザー・ノットが解けない』

 

単位や数字を入れてあげると、大きい小さい広い狭いがぐっと表現しやすくなったり。

 

『月給10万、その日暮らしなぼくら』
『君の部屋まで16m』
『0.01の世界でも』

『3M四方の檻』

 

母音を揃えると、遊び心が生まれたり、リズムが良くなったり。難しいワードはサブタイトルで補足したり。

 

『ツンデレ・ポワレ~外はかりっと、中はふんわり~』
『ヘロー、エロー?グッ“バイ”、ア“ゲイ”ン』
『だくだく白濁吐くだけつゆだく』

 

※タイトルは思いつきなので、実在するタイトルではありません。

 

なんとなく雰囲気で言葉を分けたりしてみながら、なんとなく完成をイメージしつつ文字を組み立ててみる。
話を書くか否かはさて置いて、言葉遊びの延長風に短いフレーズをぱっと思いつくままに考えるのも、なかなかに楽しいです。

漢字がいいかな、ひらがながいいかな、ちょっぴり表現が薄いから、なにかプラスしてみようかな、なんて。

 

沢山パズルを組み立ててみると、意外な場所から不思議なタイトルが生まれたりしておすすめです。

 

そんなこっぱずかしいタイトルを、敢えて口に出してみる。
そして誰かに言ってみる。そうすると、恥ずかしさって死んでいきます。(実体験)

 

頭の中がとてもお花畑で、タイトルを咄嗟に考えるのだけは得意になりました。
いつか、タイトル提供企画と銘打って、私ひとりじゃゴミ箱行きのタイトルを昇華させたりしたいですね。
タイトルを考えて、誰かにお話を描いて貰う。そんな読者さんも参加できる企画なんてのもいいかもしれない(*'▽')ゆめのまたゆめ

 

というわけで、深夜のストレス発散でした!ここまで読んでくださった方……(いる!?)ありがとうございました!!
自著以外のタイトルはテイクフリーです(!?)。ご自由にお取りください(*'▽')ノ