引き続き……描いて書いてます
前回のブログはいつのことだか思い出してごらん状態ですけど引き続き書いております……
前回ちらっと書いた巨大人魚伝説のBL小説を公募に出そうと思っておるのですが、せっかく人魚とかオメガバースとかそういう時代の求める題材をひっぱってきたのに思わぬ方向でマニアックさが爆発してしまい結局いつもの路線に。
調べていて面白いことがあったので生存確認の意味も込めて書きますね。
・ハカータの人魚伝説の概要
みんな人魚好きでしょ!? 私も好き!!
1222年のハカータ津で150mを超える人魚が獲れて、ハカータっ子達は食べてみたいところだけど一応朝廷に手紙を出した。
派遣されてきたのは冷泉中納言アンド安倍大富。
安倍大富が占ってみたところ、これは国家長久の瑞兆であると。
そんなこんなで当時ハカータ津付近にあった寺が手厚く葬り、今も人魚の骨はそのお寺にあるそうです。
山号を「冷泉山」とし、龍宮の遣いである人魚にちなんで名前も「龍宮寺」にしたそうな。
冷泉中納言たちは「浮御堂」に滞在したということなんですが、浮御堂の形状や大きさについての情報がどうにも見つからない。
それもそのはず、現在の龍宮寺は1600年代に移動・再建されたものだそう。
由来かなにかないのかしらと思って調べを進めるとフコウカ市経済観光文化局のHPに「当時寺の近くにあった袖の湊の水が寺内まで入ってきたので浮御堂と呼ばれた」との情報が。
袖の湊。
和歌の世界では「そでにみなと」といって、悲しみの涙で袖が湊のようにビショビショになることを表現する言葉がありますが、それにちなんだ言葉なのだろうか?
元々、「冷泉津(博多津)」「荒江」「袖の湊」などと描かれた鎌倉時代の古図の画像は把握していたのですが、さらに裏付けが欲しいと思って調べたところ、
なんと袖の湊、架空のものであるとフコウカ市政だよりがばっちり書いてるじゃないですか。マジかよフコウカ市経済観光文化局。
結局浮御堂って一体なんなの……?( ˘ω˘)
でもなんかこういう、偽史と正史が入り混じったポイントを発見した時の面白さって計り知れないじゃないですか。
出来れば実際にお寺に赴いたり電話取材をしたいのですが、今の状況ではなかなかそれも難しく。
あと小川未明の「赤い蝋燭と人魚」に出てくる香具師は「人魚は不吉だ」と言っていたけど、これもハカータの人魚伝説とは食い違う。
「江戸時代以前の『人魚』像」という論文を読むと、どうも「人魚=不吉説」は中国の「山海経」に出てくる人魚の記述に影響された日本の書物から来ているのでは、という話でした。へえ〜
(勿論論文ではもっとちゃんと詳細に書いてあります)
小川未明がどこまで知って書いていたかは不明ですけど、人魚ってハッピーエンドな話がほとんどないし、ちょっと影のあるイメージなのもなんとなくわかるというか。
というかBL小説が書きたいだけなのになぜ私は論文を読んでいるのでしょう……BがLするのを書きたいだけなのに……
毎度毎度マニアックすぎてBLから外れがちな作風なので今回はそういう解説を入れないように気をつけています。
出版社に向かって何かを送りつけるのが初めてなのでそれもすごく緊張するしですね……:( ˘ω˘):
BL小説公募仲間がほしいです。
挑戦してる方がいらっしゃったら是非一緒にがんばりましょ!
そして公募作品に飽きて突発的に描いたものすごく頭の悪い漫画とかもあるんですけど、隙を見て載せようかなと思います。
本当にひどいです。かの有名なエロトラップダンジョンものです。
近日公開予定。