ごくうさ、お月見話を投稿しました!(数日前に)
みなさま、お疲れ様でございます。
忙しくしているうちに更新から時間が経ってしまいましたが、『お月見』のテーマで一本書かせていただきました。
ごくうさの二人は、ここのところ、プレイ的なプレイ(?)が多かったので、久しぶりに普通に励んでいただけたかと。
ちなみにお団子は、見回りに来た組の男たちが自分たちへの差し入れと勘違いして美味しくいただきました。
「美味しかったです湊さん!」って詰め寄る男たちが竜次郎に鉄拳制裁される翌日のエピソードも書いていたのですが、なんか流れが悪かったので割愛。
珍しくタイムリーに季節ものを更新できて嬉しかったです。
読んでくださった方やリアクションくださった方、ありがとうございました!!
寄り道多くて更新はじめてからもうすぐ一年たってしまうぶきしろ(不器用な初恋を純白に捧ぐ)も、あと少しで完結予定ですので、……年内には!
一年書いてるとは思ってなかったけど、ぐるっと回って季節的にもちょうどよくなるかなって!
……色々滞ってますので、道草食ってないで頑張って創作します……ね。
言いだしっぺの副店長のお月見はどうだったのか、という短いやつが書きたくなってしまったので、こっそり置いてクールに去ります。
***
「酒よし!団子よし!ススキもよし!」
夜空には雲もなく、まんまるの月はぴかっと明るい。
花瓶に活けたススキ、三方には月見団子を積み上げ、酒もたっぷり用意した。
ややオーバーな動作でそれらを指差し確認をした望月は、完璧だと会心の笑みで振り返り、義理の兄弟であり恋人でもある桃悟を手招いた。
「準備は万端だ。いざ月見を」
「月なんかより、俺を見ろ」
皆まで言わせず、どうでもいいとばかりに強い力で腰を引き寄せられて、またかと口元を引き攣らせる。
望月はうんざりしながら、無駄に整った顔を寄せてくる男を、力一杯押し戻した。
「桃悟……。お前のことは365日朝昼晩いつも目に入ってるから、たまには月を見てもいいだろ」
「家にいるときくらいは俺を構え」
これだ。
二人きりになった途端、この男がこうして邪魔をしてくるから、折角十五階建ての高層ビルの最上階のペントハウスに住んでいても、花火も、流星群も、月も、まともに見られた試しがない。
動物というか、蛸か何かに絡みつかれているような気分で、今回もダメかと早くも諦観が過ぎる。
「…………(来年は、店のみんなを呼ぼう……)」
桃悟も二人きりの時はこんなザマだが、他の人たちの前では、憎たらしいくらい澄ました顔をしているのだ。
弱みを見せたくないのか、一応みっともないという自覚があるのか、店のスタッフがいれば、無事に月見ができそうな気がする。
……誘いに乗ってくれるスタッフがいるかどうかは甚だ不安だが……。
「………中、入るか……」
今まで、なんだかんだと文句を言いながらも、わがままを全て聞いて甘やかしてきてしまったのは他でもない自分だ。
そんなに俺が悪いのかと黄昏ながら、寝室へと引き上げたのだった。
おしまい。