極道ワンコは今日も俺に甘い クリスマス番外編①🎄🎁🎅🌟

クリスマス過ぎても番外編更新してると思いますが、年越さなければクリスマスだと思っているのでよろしくお願いします!!!

 

極道要素0の侑生と社畜時代の洸です

 

 

 

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毎年この時期になると侑生はわかりやすく浮き立っていて、ケーキがどうだとか、プレゼントをどうするとか必死になって検索しては俺に意見を聞いてくる。
今日はクリスマスイブ。
俺は今日も九時まで残業をした後、疲れきった状態で家まで帰る。
玄関を空ければいい匂いがした。
「ただいまぁ」
言いながら廊下に倒れ込む。
あ、鍵閉めるの忘れてた。
「洸ちゃん!おかえり!」
パタパタと走ってきた侑生は廊下に膝を着いて、俺の背中を優しく撫でる。
「今日もお疲れ様。靴脱げる?」
「……鍵、閉め忘れた。」
「あ、本当だ。閉めちゃうね。ちょっと待ってね」
侑生が少し離れてガチャっと音がした後、戻ってくるかと思いきや靴を脱がされた。
「今日はクリスマスイブだよ。知ってた?あと二時間でクリスマス!」
「……俺にとって今日はただの平日だし、明日はやっときた休日。」
「俺も明日は休みなんだぁ。はい。俺の首に腕回して。」
ゴロン、と仰向けにされる。
言われた通り首に腕を回すと引っ張り起こされた。
「チキン買ってきたから一緒に食べよう。チーズフォンデュもあるよ」
「……浮かれてるな」
「クリスマスだもん」
自力で立ち上がると褒められる。
手を繋がれて洗面所まで行き、一緒に手を洗った。
ふと鏡を見ると目の下にクマを作ってくたびれた顔をする俺と、キラキラ輝いている侑生が並んでいた。
キーン、と高い耳鳴りが鳴って咄嗟に濡れた手で耳を塞いだ。
「洸ちゃん?」
「……」
「大丈夫?」
「俺、風呂入って寝る。」
「えっ!?ご飯は食べないとダメだよ」
「……うん」
折角用意してくれたのに食べないのは申し訳ないと、口にしてから気がついて反省する。
手を取られ水滴を優しく拭った侑生は、そのまままた俺と手を繋いでリビングに移動した。
テーブルの席に着くと、そこには豪華な料理が並んでいた。
目に入れた途端に胸がキュッとして泣きたくなる。
「これね、一応用意したんだけど、食べられるものだけ食べてくれたらいいからね。」
「……侑生」
「んー?あ、シャンパン開けよ!」
「俺、侑生のこと大好き。」
「え……ん、ふふ、俺も大好きだよ。洸ちゃんが嫌って言っても離さないから!」
「……それは重い」
「なんでそんな事言うの!」
ケラケラ笑ってキッチンに消えた侑生は、シャンパンとグラスを持ってきた。
ポン、と音を立てて開封され、グラスに注がれるとあまりにも美味しそうに見えて、唾液が分泌される。
「じゃあ、食べようか。」
「うん。いただきます」
「乾杯しない?」
「する」
チン、と高い音を立ててグラスを合わせ、一口飲めば久しぶりのアルコールに嬉しくなった。
「美味しいね」
「うん。」
「これ食べれそう?」
「食べる」
「よかった。お皿貸して、取るよ。」
どこまでも優しい侑生のおかげか、いつの間にか耳鳴りは止んでいた。

 

 

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飲ませすぎたかもしれない。
悪かった顔色が赤くなって、普通に座ることは愚かテーブルに倒れ込んで「侑生ぅ」と甘えてくる洸を見て思う。
「洸ちゃん。飲みすぎちゃったね。そろそろ止めようか」
「やめなーい」
「止めないの?」
「久しぶりに、頭がふわふわしてて、気持ちいい……」
「酔っちゃったね」
なるべくナチュラルに彼の手からグラスを遠ざける。
それが見えないように洸に近づいて手を握ると、へらっと最近では珍しく笑顔を見せてくれた。
「侑生は、キラキラしてて、かっこいいなぁ。」
「そう?嬉しい。洸ちゃんは可愛いよ。」
「ああ……本当?俺、侑生になら可愛いって言われるの、嬉しい。」
「わ……可愛すぎる……」
繋いだ手にすり着いてきた彼にドキッとして、思わず顔を近づけキスをする。
「んうぅ……」
「洸ちゃん。なんとなんと、あと一時間でクリスマスだよ。」
「へぇ……今年の侑生サンタは、何くれるの?」
トロン、とした目で楽しそうに口角をあげて聞いてくる彼にもう一度キスをして抱きしめた。
「それは明日の朝のお楽しみ。洸ちゃん酔ってるし」
「俺が、喜ぶもの?」
「そうだと嬉しいな」
そう言えば、彼はクフクフ笑う。
「じゃあ、今年の洸サンタは、侑生の欲しいものあげる。」
「俺の欲しいもの?何、それ。」
「俺」
目をぱちぱちと瞬かせる。
俺。洸が言う「俺」は洸なわけだから、それは……そういう事であってるのだろうか。
「──まあ、間違えててもいいか!」
「おっ!すげえ!抱っこされてる。侑生は力持ちだなあ」
抱っこして寝室に連れて行く。
キャーキャー楽しそうな洸をベッドに寝かせ、上着を脱がせる。
ネクタイを解き、シャツのボタンを解いていると「キスして!」と言いながら俺の胸ぐらを掴み引き寄せる洸。
そっとキスをするとムフフと笑って胸ぐらから手が離れる。
洸のベルトを外し、前を寛げる。
「洸、腰上げれる?」
「んー?」
「下、脱がしたいからちょっとだけ腰上げて」
「ん」
本当に一瞬だけ腰を上げた彼。思わず笑ってしまった。
「こーう。それじゃ脱がせないよ」
「んーっ!」
笑ったことを怒ったのか、洸は自分でバタバタと服を脱ぎ出した。
シャツ一枚になった彼。シャツが捲れて尻が丸出しになっている。
「可愛い」
「あー!お尻ムニムニするなぁー!」
「可愛いから仕方ないよ」
「可愛いのはお尻だけじゃないだろ!」
「うん。洸が、だね。」
ちゅ、ちゅ、と何度もキスをしながら肌を撫でて辿り着いた乳首を軽く抓る。
「ぁ……」
「洸」
「んっ、ぁ、乳首、吸って」
「ん」
「は……ぁ……」
酔っているからか洸の肌がほんのり赤い。
「洸、足開いて」
「う、あぅ……うん、足、あし」
ぼんやりしながら素直に足を開いた彼に「いい子だね」と言えば嬉しそうに笑った。

 

 

 

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②に続きます🙋‍♀️