解説その⑤すみません、ミスがありました
あらすじで“十七年ぶり”とありましたが、二十三年の間違いです。訂正しました。
ビシバシ専門用語が出てきたので、一気に解説します。
・横綱土俵入り→本場所で、四時前ぐらいに行われるアレです。露払い、太刀持ちは、横綱と同部屋か同じ一門で、関脇以下の大銀杏が結える幕内力士と決まっています。太刀持ちの方が、格上の力士です。
ですから、太は賢が横綱になるころには、幕内力士になるという目標があったのです。
・立ち合い不成立→仕切りのときに手をちゃんとついていなかったり、立ち合い(立ち上がってぶつかる瞬間)で互いの呼吸が合わなかったりすると、行司や審判が止めることがあります。これを『立ち合い不成立』と言います。
・物言い→行司は必ず、どちらかに軍配をあげなければいけません。一度差した軍配を差しなおすことも許されません。
行司の判定がおかしい、と思ったら土俵下に控えている紋付き袴の審判が、手を挙げます。これを『物言い』と言います。
・勇み足→相撲の敗けは
①足の裏以外の場所が土につく
②土俵の外に出る
③反則
のどれかです。
②の場合、相手に寄り切られたり押し出されたりして負けが決まりますが、例えば相手を投げようとして、“おりゃっ”と足を踏ん張って、うっかり自分から足が出てしまった場合(土俵を割る)、『勇み足』として負けになります。