解説その④物語は後半になります

いよいよ取り組みが始まりました。

相撲の状況を文章で表現するのは難しいですね。

なるべく単純な動きにしてみましたが、いかがでしょうか。

 

・締め込み→いわゆる『まわし』です。幕下以下の力士は、木綿のまわしを締めます。前に下がっている『さがり』も、木綿の紐状です。

 

十両以上になると、繻子の光沢がある生地のまわしを締めます。色鮮やかなまわしが多いですが、本来は黒、紺、紫と決まっています。
さがりも繻子で、糊で固められてパリッとしてます。

 

ちなみにさがりは何のためにあるかと言うと。
相撲は神様の前で正々堂々の勝負をします。神様の前なのに下着みたいな姿では失礼だということで、昔は化粧まわしをして相撲を取っていました。
ところが邪魔なため、さがりを使うようになったとか。

 

・左四ツ、右四ツ→組んだときに相手の手より下側になる手によって、左四つ、右四つと呼びます。例外もありますが、下にくる方が有利なことが多いのです。

 

両方が右四つが得意なら、互いの右手が、互いの左手の下でがっぷり四つに組みますが(相四つ)、片方が右、片方が左だと、その手がどっちが下になるか争う形になります(喧嘩四つ)。その争いを『差し手争い』と言います。

桜海(太)の場合は、わざと鷹羽島(賢)に得意な右を差させて、腕を封じる形(おっつけ)になるようにしたんですね。

 

・おっつけ→相手の、主に差し手を押さえる感じで動きを封じることです。このおっつけが強力な力士の代表が、横綱稀勢の里です。