学園コンテストに応募いたしました
ファンタジーは苦手。「ハリーポッター」と「ロードオブリング」は10分でリタイア。そんな私が書けるはずもない。ファンタジーコンテストは見送りました。
そして今回は『学園、卒業』がテーマ……ああ、これも駄目だ。高校生だった時代ははるか昔。クラス替えがあったことすら忘れていたし担任の名前も覚えていない有様。BLで学園なんて絶対無理だ~~と諦めておりました。
しかしTwitterでフォロワーさんである書き手さんが「締め切りに間に合わないかも」「でも頑張る」という呟いているのを見て、頑張っているな~すごいな~と感心。
自分の書いたもので応募できそうなのは……? 残念、ありません。ただひとつ苦い失恋の記憶を登場人物が語るシーンはある。確認してみたら約4000文字のエピソードだった。ほほお、じゃあこれをちょっと焼き直してヲチをつけたら形になるのでは?
『日本語校正サポート』というありがたいソフトにコピペして校正を始めた。うわ~昔書いたのはホント無駄が多いわ!と自分にプリプリしながら改稿をしていたら、どんどん気持ち悪くなってきた。
これは物語の中で重要なパート。登場人物の過去だけを借りて、ハピエンなヲチにしてしまうのはどうなんだ。それは登場人物に申し訳ないよねと考え始めたらキーのピッチがどんどん遅くなる。間違った方向性に進んだ時手が止まる現象と同じだ。
やはり卑怯な手はだめだ。安易に形だけ繕っても意味がない。何人もの書き手さんが文章を練って完成させた作品を応募する。同じ土俵に乗るのにあまりにお粗末ではないか!
それでイチから書くことにしました。ノープラン、ノープロット。私の高校生の記憶ではなく中学の頃打ち込んだ吹奏楽を設定にしましょうか。
それを入り口にして書き始めた。自分が担当していたホルンのことを思い出し、ホルンの後ろが定位置だったトロンボーンか真横のユーホニュームを相手の楽器にしよう。トロンボーンの唾抜き方法を覚えていなかったので検索したり。
3話目に出てくるバーのマスターは「男前とヤサ男」(びらぶ、エブリスタで連載中)に登場する男性。他の作品から登場人物を借りてくる遊びは楽しかった。複数のサイトさんで読んでくれている読者さんはニンマリしてくれるかな?そんなことを考えると私もニンマリ。
登場人物の職業は先日診察を受けた整形外科から拝借した。診察室にあったカレンダーはとある会社のもので、その職種を登場人物の家業にしよう。なんだかこれ「ユージャルサツペクツ」のラストシーンみたいじゃない?署長室に貼ってある掲示物やマグカップのメーカーから単語を選び、でっちあげたストーリーで警察をまんまと出し抜く驚愕のシーン(このシーンで「えええ!」という反応を見たくて何人もの友人にこの映画を見せた)
そんなこんなで着手したその日に仕上げることができました。甘酸っぱい学園ものには程遠い、相変わらずのテイストですがアクセスがあって大変嬉しいです。
素敵なレビューも頂きました。「最後の一文にブラボー」という嬉しいお言葉。「学園・卒業」の捉え方は様々あるでしょう。私が見つけた「卒業」は最後の一文に埋め込みました。
無理だと諦め取り組むことをしなければ生まれない物語でした。やはり自分で限界を設定したらそれ以上成長することはない。このことを実感した次第です。
頑張る書き手さんたちのおかげで形になりました。書き手さん、読み手さんにいつも元気とヤル気をもらえる私は幸せです。
諦めることなくこの先も書き続けることにします。コンテストの結果は……選ばれたら嬉しいですが、アクセス数で充分ご褒美をもらえました。ありがとうございます!!!