説明過剰

「その恋の向こう側」更新しました。


第449話 a pair of earrings (16)
https://fujossy.jp/books/1557/stories/101279

 

ふわっと仲直りする兄弟。

和樹と涼矢の喧嘩の時には、2人はたくさんの言葉を尽くします。
実際の会話だけでなくモノローグも含めて、ひとつひとつああでもないこうでもないとこねくりまわして。
単純に私が冗長な文章を書きがちってのもあるんですが、その、1mmずつの積み重ねってものを書きたくて。3歩進んで2歩下がるような場面も多々あります。

 

それに対して、和樹と宏樹の場合、衝突も仲直りも、突然。最初はもうちょっといろいろと書きこんでいたのですが、兄弟ってこんな話さないよなぁと思って、かなり剪定しました。読んでる方は唐突に感じるかもしれないな、と思いつつ。(それでも長いけどね、たぶん)


でも、兄弟喧嘩ってそんな感じじゃないかなぁと思うのです。共有する経験が多いから、そこまで言葉を尽くさなくてもいい。もちろんいろんなパターンがあるとは思いますが。

 

 

ところで、「その恋」はただでさえ長いお話で、それは上に書いたように1mmずつの積み重ねを重視しているからなんですが、私はこれを「渡る世間は鬼ばかり」とかNHKの朝ドラのような作りにしたいと考えているせいでもあります。1週2週見逃してもストーリーにはついていけるような。あるいは、主婦が「ながら見」をしていて、時に夕飯の支度でもしながら背中で音だけ聞いている、そんな時でも、「あっ、なんか大事なシーンが始まりそうっ」と思って振り返ってからでも重要シーンには間に合うような。そういった「説明過剰」を目指しております。だって長いから、登場人物だってエピソードだって、いちいち覚えられないでしょ。それを前を読み返さなくてもなんとなくは分かるようにしたい。そもそもどこを読めば前のエピソードが出てくるのか探すのも大変な分量になっちゃってるし。読者様によっては、そこまでしなくてもいい、むしろくどくて邪魔、と思われると思いますが(笑)そういう方は一緒にくどさを追及しましょう。関根勤のように。

 

そんなことをしてるから余計長くなり、長いから以前のエピソードをふまえる時にはその説明入れなくちゃならなくなるというループです。で、100万字近く書いて出会ってからの1年間が終わらないっていうね。まあ、そういう話なんですよ。

 

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「掌編」3作品追加しました。

今回はあまり暗かったり怖かったりというのはない感じ。ちょっと臭いのはあるけど(なにそれ)

 

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☆「時代物」新人コンテストエントリー作品
「bone」
https://fujossy.jp/books/5402/
縄文。


☆「その恋」スピンオフ 小嶋先生と久家先生の若かりし日の話。
「喫煙室」
https://fujossy.jp/books/5536/stories/99920


☆SS置き場 いろいろスピンオフもあるでよ。
「掌編」
https://fujossy.jp/books/4768


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