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第21話
ピ、ピ、という規則正しい音に目を覚ますとそこは白い部屋だった。
病院、その言葉が頭に浮かんで予想通り手首には点滴が繋がれている。
ナースコールを押すと直ぐに医者とナースが現れた。しかしその表情は暗く、困っているようだった。
「古川崇くん、キミが助かったのは不幸中の幸いだったよ。」
そう言われて直ぐに事故の事が頭をよぎる。
「・・・母さんと、父さんは?」
何となく嫌な予感がして訊ねると、医者は言いづらそうに、しかししっかりと言った。
「崇くんのお母さんも、お父さんももうこの世にはいないんだ。」
ーーあぁ、全部・・・僕のせいだ。
その後はまるで魂が抜けたかのような日々を送った。
両親は死んだのに自分はただの骨折で済んだのが崇には許せなかった。
何故自分だけ生き残ってしまったのか、こんな怪我で済んだのか疑問で仕方ない。
全ては崇のせいなのに。
全て、崇が悪いのに。
生き残ってしまった。
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