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ブランデー風呂〜
ブランデー風呂〜
俊に服を脱がされるのは苦手だ。
それは、
痴漢の手口とある意味似ているのかもしれない……
背後から尻たぶに這わした指を内股に滑らしたり、股の間を探るように移動させながら、
片方の手は器用にスラックスのベルトを外す。
あっとビクついているところで、尻を探っていた指はその箇所を知っているように生地の上からが歯がゆいくらいに突き入れ、
むず痒さに腰を前に突き出すと、待ってましたとばかりに、
ボクサーブリーフのウエストから侵入した掌が俺の性器を握りこむ。
両腕で囲い込んで前と後ろを同時に悪戯されると、
俺の意識はもう下半身に集まって、
その後は為すがままに衣服を剥ぎ取られていく。
いつのまにか全裸になると、
すっかり起きた息子が彼の指の間で喜びの涙を流していることに……
前は緩く扱かれ、後ろは俊の前ですっかり快感に従順な受付となった肢体は、
そのまま浴室に誘われる。
「 え?この香り……
ブランデー?
入ってる? 」
「 あぁ、ブランデーはポリフェノールが含まれるから美容にもいいんだよ
いい香りだろ? 」
「 酔いそうだよ……俺…… 」
風呂場には芳醇な香りが強く漂ってる。
だめだ、入る前からもう酔ってる。
背後から抱かれながら、俊は俺の太ももにかけた腕で俺の脚を高く上げて、そっと湯の中に降ろす。
爪先から広がる水円が誘うようにお湯の中に旋回する。
ゆっくり片脚ずつ入ると、後ろ向きになった俺の至極敏感になっている頸にキスを仕掛けて
このまま腰を下ろしてと告げてくる。
太もも、内股、
湯が俺の柔らかい所を侵略する
蒸発するアルコールの湯気が俺の垂れた下袋を震わして、
その先の竿の根元に絡みつく。
お湯は優しく尻たぶを覆って、やがて薄い淫毛が湯にプカリと浮かぶと、俊がその毛に指を絡めて左右に引くので股の間の皮膚が粟立つ。
湯の洗礼を浴びない腹から上の肌はその中途半端さに、
湯に浸かる下の部分を妬むように、その皮膚は喘ぐようにざわめいている、
「 ふふ、乳首、とんがってるぞ 。
ツンツンしちゃって、色も濃くなった杏色してる 」
乳首、杏、杏香……
性を煽る言葉から我が息子を連想した俺は、
ふっと自分は親だということ、に我に帰る。
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