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第13話 ※

「なっ……!」 俺は、足に絡んだ蔦のような触手を振り切ろうとする。 長さを見ると、ここは届くギリギリなのだろうと思う。 「……っ! 下級兵ナメんなよッ!」 腰を落として、重心を下げ、簡単には引きずられないようにしてから、ナイフでめった刺しにすると、やがて触手は千切れて離れた。 その隙に一歩下がる。 凶王を捕らえたままの、デス・テンタクルは、周囲に3、4本ほど触手を展開。再び俺を捕らえるために様子を窺っているようだ。 俺は、ヤツの守備範囲に入らないよう、壁を伝って回り込む。 凶王は、俺の動きを見ると、気を引くためなのか自分も逃れるためなのか、腕を触手から引き抜くような動作を始めた。 が。 「え? ……いや、……いやだっ、もっ、…っ奥っいやあああっ!!」 デス・テンタクルは、それに気づくと、己の中に囚われた虜囚の後孔を攻めだした。 今までになく、激しく出し入れされる触手に耐えきれず声を上げ 「うわぁあ!!」 気をとられた俺の足に、触手が絡み付いていた。 注意を向けていなかった俺は、軽々と引き寄せられてしまう。 「…っ…くそっ」 ナイフを持つ右腕を引きずりながら、俺は、凶王の足元まで一気に来てしまった。 ……その、見上げた迫力。 「あッ…あっ、やめ…ッ」 「……ッッ!!」 俺が、触手に捕まってから引きずられ、ここに来てからも、継続して彼は、後孔を激しく突き上げられている。 「……ひッ、うッうッあ! …イくっ…ぁッ!」 喉を鳴らしてしまった、俺は悪くない。はず。 だけども、そこに注目しすぎたのは、悪かった。 俺はそのまま、触手に両腕両足、腰をとられ、まずは下半身の装備を一気にとられた。 「うわあああっ」 そう、一気に丸出しだ。 さっきはもう隠すまいと思っていた屹立を、パンツから出されてしまったら、やはり隠したくなる。 特に。 「…中が…ぁああっ……っふ、いや…だ…っ…あぁ…」 今は目の前に、自分以上の大きさのモノが見えるから。 「ふ……く……っ」 顔全体が真っ赤になったのがわかった。 モノの大きさを比べるより先に、穴に激しく出し入れされているものを、注視してしまう。 そして、それに抗う声。もはやこれは媚薬なのではなかろうか? 「…ふぅーッ…ふぅーッ…ふぅーッ」 もはや自分の息づかいが、獣以外のなんでもない。 そう、思っていたら、足が、地面から浮いた。 「……あ?」 触手に、体を持ち上げられている。 上半身の装備はとられていない。多少、乱されてはいるが。 そのまま持ち上げられ、 凶王の上に体を被せるように、下ろされた。 「……ッッ!!」 金と紫の瞳と、目線が合う。 涙でたっぷりの目に、動揺が見えた。 「あ……」 やっぱり、綺麗だ。 その宝石のような瞳に惹かれる。 「俺……」 ヂュルン 妙な粘着質の音が、下から聞こえた。 次には、俺の相棒が触手に掴まれた。 「え、は……」 その、いきり立った先端は、いつの間にか触手から解放されていた、彼の後孔にあてがわれている。 「はっ、ウソ、待って」 「……ッッ」 そのまま、勢いよく

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