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導き #2 side Y

俺の言葉に冬真は、 「もう...いいんだ...俺のことは...放っておいて...もう...静かに暮らしたい...」 と言った。 あれから15年経って、冬真も俺も大人になった。でも、冬真の心は...初めて出会った頃と何ら変わらない。あの頃...病院の花壇で、毎日行っていた予行演習...大人になった冬真は、もう花壇で眠ることはない。だけど心は...いつでも旅立ちの準備をしているのだ。それだけ...冬真の心の傷と闇はかなり深いのだと改めて悟った。 どうしたら良い?どうしたら楽にしてやれる? 八方塞がりの俺に、意外な場所から救世主が現れた。冬真に掛ける言葉を言い淀んでいると、部屋の電話が突然鳴った。俺は受話器を取り、耳に当てた。 「海野様でしょうか?」 「はい。」 「昨日、応対させて頂きましたフロント係の者でございます。余計なお世話かとは存じますが...ご友人様のお加減はいかがでしょうか?」 電話の主は、昨日テキパキと段取りしてくれたフロント係の男性だった。

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