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First action #4 side Y
冬真の手を引いて、連れて行ったのは外ではなく、ホテルの部屋だった。ドアを閉めると同時に、俺は冬真を抱きしめた。
「葉祐...葉祐......」
浅い呼吸をしていた冬真が、苦しそうに俺を呼び、子供のようにしがみついた。
「分かってる!大丈夫!深呼吸。深呼吸。」
「......」
話が徐々に核心に向かっている...
冬真は怖くなったんだ...今まで聞いたことがない、すぐそこに息遣いを感じられるほどの、生々しい両親の様子...話を聞いている限り、両親は仲睦まじく暮らしていた。だからこそ、自分という存在が、二人にとってどういうものだったのか...それを知ることに冬真は、今まで以上に恐怖を感じている...
「大丈夫!怖くないよ!」
冬真をベッドに座らせ、俺は冬真の前で膝立ちになり、冬真の両手を繋いだ。
「冬真?俺の目を見てごらん...何が見える?」
「......俺が......映ってる...」
「だよね?冬真の瞳にも俺が映ってる...冬真の中に俺がいて、俺の中に冬真がいるの。俺達はいつでも一緒で、何でも二人で一つ。何でも半分づつ。だから、冬真の怖い物も半分、俺の物なの。わかる?これ以上、怖がらなくて良いんだよ......冬真が怖がっているもの、俺がちゃんと半分もらったからね。これから先も、冬真の嫌なことや怖いことも全部、二人で半分づつ。もちろん、楽しいことや嬉しいことも全部、二人で半分づつ。いい?」
「うん......分かった......」
「よし!じゃあ...もう話聞けるね?」
「うん。」
「じゃあ...行こうか?」
立ち上がろうとした俺の手を、冬真はぎゅっと握り返した。
「葉祐...」
「うん?」
「ありがとう......でも...ラウンジに...戻る前に......キス......して...」
「もちろん!!俺としては、願ったり叶ったりだもん!」
「バカ......」
そう呟いた冬真の唇を、俺は自身の唇で塞いだ。
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