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第8話

「ぉ...んおき..、りん..ん、鈴く〜ん、起きて〜。次は移動教室だよ〜」 「ンあ?」 「あっ、起きた!鈴くん次移動教室だから急いで準備して!」 だりぃな。サボるか。 いつものようにウトウトしていつの間にか机に突っ伏して寝ていた俺を、いつものように透流が起こす。 移動教室っつーことは次は4限目の化学か。 「珍しいね、鈴くんがすぐに起きてくれたよ。」 「ほんとだね。てゆうか鈴はテスト大丈夫なのかな?入学してすぐのテストは上位にいたみたいだけど。」 「こんなに毎日居眠りしてるけど勉強ついていけてるのかな?次のテスト心配だよ。」 、、、めんどくせぇ。やっぱもう1回寝るか。 「り〜ん、寝るなよ。」 出た、ブラック隆都。んだよその顔。目が笑ってねぇんだよ、目が。 それから授業の準備をして化学室に向かい、ただぼーっとしているうちに授業は終わっていた。 「やった〜、お昼だ!」 「鈴、今日の飯は?」 「持ってきてねぇから購買行く。」 一度教室に戻り教材を置き財布を手に三人で購買に向かう。 そして購買まで後少し。 ここまではよかった。ただの日常だった。非日常を作ったのは、 「おっ、涼のそっくりさんじゃん。」 購買室からちょうど出てきた、四天王と呼ばれているうちの一人、西條 来樹(さいじょう らいき)。

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