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第25話
陵樹side
小さい子は、ぷるぷるしながらも興味があるみたいで一生懸命に話しかけてきた。なんというか、小動物みたいで可愛い…。
「あ、あの……」
「俺は有栖川 陵樹。転校生だな。名前は?」
「…ゆう、ひ……。霧野 夕陽…」
「夕陽か。ユウ、お手。」
「……わん…?」
「いい子。今から飯か?一緒に食べても?」
「はい……」
軽く行為をしてみたら、予想外にスッとSub spaceに入って…。頭を撫でると気持ち良さそうにしている。案外すぐに懐きそう。
「あっ……」
「ん?どうした?」
「頭撫でて……」
「あ、嗚呼、こうか…?」
頭を撫でるのをやめると、すこし寂しそうにして声を出した……。もう一度頭をなでてやると、キョトンとしていて可愛かった…。
恐らくSub spaceに入ってた時の気持ち良さが無かったからだろう…。
「どうした?」
「あ、りすがわ……さん? さっきと違うの…。ふわふわで気持ちよかったの……」
「リョウでいい。それはきっと、Sub spaceになったからだろ。気に入ったなら、また行為をしてやるよ」
「…うん。稔さんもできるの…?」
「出来るよ?やってあげる?」
「…今はいいの……」
俺は、初めて、俺以外の人に興味を持った。
そして、運命の歯車は狂い出しはじめた……
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