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第49話
夕陽side
おにぎりをもぐもぐ食べていると、なんだか、視線がいっぱい集まってるみたいで…。
周り見て見ると、やっぱり、みんなが僕の事を見てて…。ちょっとドキドキする…。僕、何かやっちゃったかな…。不安になって、リョウさんの方を振り返った…。
「ぼく……へん…?」
「いや、可愛いから見てた」
「小さい口でもぐもぐしてるの可愛いね。ねぇ今度弁当作ってきてあげる?」
「ダメだ。こいつには俺が作ったものを食わせる。お前は稔に作ってやれ。拗ねてるぞ」
本当だ…。稔さん、ぷくーってして怒ってる。
好きな人が他の人の方見てたらやだもん。
僕もそれはなんとなく分かるようになって来たから、きっと稔さんも同じだよね…。
「あぁー、ごめんね?そんなつもりじゃなかったんだよ?なんか、ゆうっちって弟っぽくて甘やかしたくなっちゃうんだもん…。ごめんね?許してぇ〜」
「……………それは、少しわかります…」
「だよね…。気を付けるから、今回だけ見逃して?お願いっ!」
「……弟として見てるだけなら、許します」
よく分かんないけど、冷ちゃんと、稔さんは、仲直り出来たみたい。二人のあるところの空気が甘くなった気がするもん
「なかなおり、よかったの」
「嗚呼、そうだな」
「うんうん、なかよしさんいいことなの!ふたりとも、なかよしさんでいるの!」
「「うん。そうだね」」
うんって言ってるのに、ふたりともちょっとだけ寂しそうだったから、頭を撫で撫でしてあげたの。これすると元気出るの!
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