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第64話
夕陽side
行為が上手く出来ていないせいなのか、体調を崩しやすいのは全く変わらなかった…。
リョウさんに迷惑ばかりかけられない。なんとかリョウさん以外で、行為をしてくれる人を探さないと……。そんな風に焦っていた……
「あ、あの……」
「……」
「す、みま、せ…ん……」
「……」
しかし、クラスの人に声を片っ端からかけた
はずなのに、誰一人として僕の声に反応してくれなかった……。
"僕、嫌われているんだ……" 直感的にそう思った。そしてちょっと悲しくなった……。
「どうした?」
「ううん。なんでもないの……」
そんなお昼のことを思い出していると、リョウさんは生徒会での仕事の手を止めて、僕のことを沢山、沢山褒めてくれた。
僕の表情は分かりやすいみたいだ。気をつけているけれど、やっぱり分かりやすいみたい。
だから、リョウさんには隠し事が出来ないのだ
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