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第66話
陵樹side
最近、ユウの様子がおかしい。聞きたいけど、ユウは気づいて欲しくなさそうにしてるから、ずっと気付かないふりをしていた。
どうしてもダメそうな時はちゃんと何があったのか聞いてあげなきゃと思っていた。
「リョウさん……。おはなし…、いい?」
「嗚呼、何があった?」
「ぼくね、みんなにきらわれてるみたいなの」
そういえば、ユウが可笑しくなり始めたあたりから、悪い噂が頻繁に流れていると聞いたな。
俺の耳には届いてないから、それすら噂かと思っていたが、噂が流れていることは本当らしいユウもへこんでいるし、何とかしないといけないかもしれないな。
「ユウは嫌われてないと思うぞ」
「そうなの…?」
「多分な。俺と行為をしたいと思っていた奴らが勝手に妬んでいるだけだと思うぞ」
「……そうなの?」
「多分な」
まぁ、俺はユウ意外とは する気が無いけど…。
こんな風に思うのも、こんなにも温かい気持ちで誰かのことを考えることも無かった。
全部ユウが俺に教えてくれた事だ。
「ユウ、今日はするのか?」
「ううん……。きょうはね、ぎゅってしてねたいの…。いい…?」
「ああ。それじゃ、一緒に寝よっか」
「うん」
添い寝したいと誘うだけでも少し顔が赤くなるそんな彼のことを愛おしく思った…。
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