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第68話
夕陽side
最近、リョウさんが怪我してる時がある。理由を聞いても教えてくれないし、上手くはぐらかされてしまう…。
稔さんに相談したけど、結局分からなかったみたい…。今日も出来たばかりな傷があって、
痛そう…。それに、リョウさんが、怪我をするようになった頃から、僕の体調は凄くいい。
「リョウさん、それ、どうしたの?」
「少し擦っただけだ。大丈夫だから…」
「でも、くびにもあるの…」
「見間違いだ。首は怪我して無いから…」
手当をしてあげたいけど、やり方が分からなくて、リョウさんが自分で手当してるのを見てることしか出来なかった…。
「いたそうなの……」
「痛く無いから平気だ。それより、体調はどうなんだ?最近は顔色は良さそうだが……」
「だいじょーぶ、なの…」
「そうか。それなら良い」
リョウさんは満足そうにしてるけど、僕は全然納得出来ない…。ちゃんと教えてほしい…。
そう思ったけど、しつこくて嫌われたら嫌だから、聞けなかった…。
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