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第107話 side翔平

「お前はそれでいいの?瞬とやり直すって……」 怪訝な顔でそう尋ねると、修介は微笑んでこちらを向いた。 「何やねん翔平。前言うとったやないか、景の事諦めて瞬くんのところへ行っても何でもええって。瞬くんと二日間過ごしてみて凄く楽しかったんよ。瞬くんの方から、もう一回付き合ってみようって言われたから、まだ保留にしてるけど前向きに考えようと思って」 「……まぁ、確かに言ったし、修介がそれでいいんなら瞬とやり直してもいいとは思うけど。瞬は遊び人だぜ?大丈夫なの?」 「瞬くん、四年前とは違うんよ。ちゃんと俺だけと付き合うって言ってるし、それは嘘じゃ無いと思う」 「……そーなの?でもなんで景と絶交なんてしなくちゃなんないの?」 「景にだけ話してなかったのが相当気に入らなかったみたいで、喧嘩になったんよ。あと、元彼を家に泊めるなんて理解出来ないって。もうええねん。俺、友達として景の側にいるなんてやっぱり無理なんよ。連絡も取らへんし、もう会わないつもりやから。……ほら、翔平も早よ着替えて行かんと、また店長に怒られんで」 修介は先に部屋を出て行ってしまった。 タイムカードを押す時間までまだ余裕があるはずなのに。 きっと、これ以上は詮索するなって意味だろう。 俺も後を追うように着替えを済ませてキャスケットを被りながら考えた。 うーん。喧嘩か。 あんなに仲良くしてたのに。 ここは、気の利く俺が二人の為に一肌脱ぎますか。

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