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第133話 side瞬

藤澤 景も、修介の事が好きなんじゃないか? そう言ってやったけど、修介は頑として承知しなかった。 芸能人だから、ちょっと変わってるんだって、困ったように笑っていた。 「じゃあ、また関東来るような事あれば、また会うてね。俺もこっち帰って来た時はまた連絡するから」 「うん。お互い、就活頑張ろーぜ?」 「あぁ、忘れとった! うん。じゃあ、瞬くんどうもありがとう。元気でな?」 修介は手を振ってから駅の方へ歩いていき、何度か振り返って手を振りなおしてくれた。 俺もその度に片手を上げて笑った。 もう振り返らないな、と思ったところで踵を返して修介を思いながら歩いた。 修介は優しい奴だから、多分俺に対して罪悪感とか持ってるのかも。 きっと俺が付き合うのやめようって言わなかったら、気持ちに嘘吐いてでもこのまま俺と付き合うって言っていたような気がする。 乳首、あんなに強く摘むつもりは無かったんだけど、ちょっとやり過ぎたな。 痛い思いさせちゃって悪かったな。 ポケットからスマホを取り出して文字を打った。 一つは、修介にお礼のメッセージ。 もう一つは、先輩に。 《 俺、披露宴出るよ。そしたらもう俺、二度とお前に会わねぇから。これから彼女の事、しっかり支えてやれよ。もうお前だけの人生じゃ無いんだから、ちゃんと働いて養って、子供と三人で幸せになれよ》

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