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第373話*

ビクン、と背中を反らせてしまい、余計に景の唇に押し付ける形になってしまう。 「ん!」と自然と声が漏れたところで、片方の乳首も空いた手でキュッと摘まれ、中心も緩急をつけながら扱かれている。 もう駄目だ。気持ち良過ぎる。 俺は我慢なんて出来ず、いとも簡単に達してしまった。 景はクスッと笑いながら、白濁の液がついた自分の掌を見る。 俺は焦ってすぐさま掌を引き寄せて、ティッシュで拭った。 笑いあった後、再度、俺の身体の形を確かめるように景の手が降りてきた。 予想できない手の動きに翻弄されて、また一気に熱が上がった。 ――会いたかった。 ――ずっとずっと、触れたかったんだよ。 耳元で囁かれると、胸がギューっとなって張り裂けそうで、涙がじんわり滲んだ。 愛しい。 俺、わけわかんないくらい、景の事が好きだ。 景は、身に着けていた服を自分で脱ぎ捨てると、俺の身体をくるりと反転してうつぶせにさせて、背中に優しくキスを落としていく。 枕に顔を埋めながら、声が漏れないようにぎゅっと枕を掴んだ。 お尻だけ持ち上がるようにされた後、指がゆっくりと俺のナカに入れられる。 景の指は長くて細くて。 奥の方で指を折り曲げられて、一点を集中して触られると、冷静な判断なんて出来なくなった。 「ふ……ぁっ、ぁ、ん!」 腰を振って逃げるけど、片手でガッチリと掴まれていて動けない。 なんとか声を出すことでその強すぎる刺激を和らげようとしていた。 さっき欲を吐き出したばっかりなのに、とっくに俺の中心はジンジンと熱く勃ち上がり、鈴口から先走りの蜜まで溢していた。 何本入れられているのか分からないけれど、景はしばらく弄ったあとに、俺のナカからゆっくりと指を引き抜く。 「あっ」とまた声が出て、その後に景の熱いモノがそこに押し当てられた。

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