「ん、ん……」 景の片足が俺の両足を割って、太ももの位置で止められた。 それがかなり焦れったい。 本当はもう少し足を上げてもらって、足の付け根をさすってもらいたいたかった。 そんな事をされたらもう止められなくなるっていうのは頭の隅では分かっているんだけど。 ズクン、と血が真ん中に集まって膨らんでいくのを感じ取ったから、景の肩を押して唇を離した。 「こ、これ以上は、アカン」 首を振ると、景の足が急に動いて、まさに今して欲しいと願っていた事を景は簡単にやってのけた。 「あっ」 「すごく……勃ってる」 思わず出てしまった声に恥ずかしくなり、シーツを引っ張って口を塞いだ。 景は追い討ちをかけるかのように膝でグリグリとそこを擦って刺激するから、簡単に息が上がって、体が丸まった。 「だ、だめやって……っ、ここじゃ……」 「声、抑えられる？」 「へ？」 遮るように景は言うと、自らの上半身を起き上がらせた。 俺を仰向けにさせたと思ったら、そのまま俺の履いているズボンのウエストに指をかける。 今日履いているズボンはウエストがゴムになっているから簡単に脱げてしまう。 下着ごと降ろそうとするその腕を掴んで辞めさせようとしたけど、景はニコリとしたままスルスルと下げていき、すっかり上を向いた中心を露出させてしまった。 「まっ、待てやっ……ここで、するん？」 下に景の両親がいるのに。 小声で焦って言うと、景は体を動かして俺の耳元に顔を寄せる。 ギシッとベッドを軋ませて、心地よく低音を響かせて囁いた。 「抜いてあげる」 「……！」 その一言だけで、またさらに反応してしまったように思う。 まだ触られていないのに、はやくも前と後ろのヒクつきが止まらない。 こんな場所でダメに決まってるのに。 もしかしたらだけど、誰か来てしまうかもしれないのに。 ダメだ、絶対……そう思って膝を立てて逃げようとしたのに、景の手にキュッとそれを握られた瞬間、ゾクゾクと湧き上がる甘美な刺激に心と身体が喜んで、その手を振り払うことが出来なかった。 「もしっ、お母さんが、来たら……ッ」 「来ないよ。それに、こんなにしちゃって、もう止めらんないくせに」 景の手が俺のを扱く度、足に力が入る。 膝の上までしか降ろされていないズボンが邪魔をして、あまり自由に動かせない。 その不自由にも興奮してしまうのは、やっぱり自分も変態だからなんだろうか。 景は緩急をつけて扱きながら、先の窪みに親指を当ててグリグリと刺激する。 熱いものがそこだけに注がれているみたいで、「んっ」と喉が鳴ってしまった。 「声出しちゃダメだよ？」 「わか……ってる、けどっ……んん……ッ」 でも声を漏らさずにはいられない。 景の手つきや指使いが本当に繊細で、でも時に乱暴で。 そうされる度に翻弄され、頭もそこも濡れてぐちゃぐちゃになっていく。 目をギュッと瞑って、手の甲を唇に当てて必死に声を我慢していたら、先走りの雫で濡れた景の指が後孔に触れた。 「あっ！ぅん……っ」 ベッドにつけた両足の指がピンと張って、腰が高く上がってしまう。 思わず出てしまった喘ぎ声に自分でびっくりして、今度は両手で口を塞いだ。 景はふっ、と笑みを浮かべてから、もう片方の手で中心を握って上下に扱き始めた。