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第435話

(ホンマに……頭おかしいんちゃうか景……) ジンジンする腰や尻を労わるようにうつ伏せになる。 天才とバカは紙一重とはよく言うけれど、景にはその言葉がピッタリだと思う。 景は結局、あの羞恥プレイだけでは飽き足らず、あの後もう一回ノーマルなエッチで達した。 最後の吐精はお互いほとんど透明な液体だった。 もう一歩も動けないのに、早々とシャワーを浴び終えた景は嬉しそうにベッドに座って、俺の頭を撫でた。 「鏡の使い方、実践してみて分かった?」 「……」 「今度住む部屋の寝室には、スタンドミラーを置いておこうか。そうしたら、いつでも見ながらプレイ出来るよね」 「嫌やっ!もう二度とせんでっ!そんなド変態プレイ!」 枕に顔を埋めて、耳まで真っ赤に染める。 この男は、セックスを楽しむ事しか頭に無いのか。 いつもみたいに口移しで水を飲ませてもらった後、またプイと顔を背けてお尻の痛みが引くのを待った。 サイドテーブルに白いローターが置いてあるのに気付いて、こっそり盗み見る。 細長い棒にブツブツとした突起が付いていて、先端が花弁みたいな形をしている。 俺がアパートに隠し持っている男根の形をしたグロテスクなディルドとは大きさも形も違うから、随分と可愛らしくは見えるけど。 もしかしてこれ、俺が持って帰るのかなぁ…… 「今度は、もっと大きいので試してみよう」 「……は?」 「きっと自分で挿れた事あるんでしょう?上手に力も抜けてたし。多分、その白いローターの二倍くらいのは挿れてると思うんだけど、どうなの?」 「……」 気力が奪われすぎて、否定も肯定も出来ずにもう一度突っ伏した。 藤澤 景はこんなに性欲オバケで精力絶倫の変態バカだなんて、世の中の人達は絶対に知らない。 「……一緒に住むとしたら、いまの景の家よりも狭くなるんやからな。エッチもほどほどにしとかんと、周りの住人から苦情くんで」 「そうだね。激しくしたかったらホテルに来るっていうことでいいかな?」 俺はカッと目を見開き、横に座る景をじとっと見つめる。 「今度はっ、鏡が無いとこがいいっ……!」 「えー、僕は気に入ったけど」 「俺は嫌やっ!もう、ラブホなんて当分懲り懲りやっ!」 室内中に俺の涙声が響く。 景はくすくすと笑いながらベッドに横になって、布団を掛けてくれた。 ふんわりと包み込まれると、あっという間に瞼が重くなった。 目を閉じると、何故かオカンの顔が浮かんだ。 朝になったら、とりあえず実家に連絡を入れてみよう。 景ともう一度軽くキスをしてから、意識を手放した。 番外編 ラブホテルってどんなところ?☆END☆ →→修介の実家へGO!

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