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第14話

成長期で、どんどんデカくなる自分の身体(からだ)。 それと同時に、自分の恋愛対象に対する悩みも大きくなった。 "たまたま幼なじみ(アイツ)が男であっただけで、俺は女が好きだ" そう言い聞かせた。 けど、右手を使う時に出てくるのは必ず男だった。 最初は、初恋のアイツ。 アイツへの気持ちに整理がついたころ出てきたのは、女性誌でヌードを披露した若手俳優。 最終的には、毎朝電車で見かける平凡なサラリーマン。 自慰をする度に起こる罪悪感。 何で? 俺は男なのに? 男を想像してするなんて…。 俺は、それを打ち消すように剣道に逃げた。

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