15 / 140

第15話

祖父の影響で始めた剣道。 (しょう)に合っていたのか、俺はすでにいくつかの大会で優勝していた。 そして、剣道に没頭したことで、全国で名前が知れ渡るぐらい有名になっていた。 「寺島、この高校受けてみたらどうだ?」 顧問の先生が勧める剣道の強豪校。 「お前は、学力もしっかりしているから、ここなら文武両道でいいと思う」 その高校は、進学校でもあった。 「お前の成績なら、推薦枠は確実だろう」 何より、俺の学校からそこに行くのは、俺だけだった。

ともだちにシェアしよう!