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第111話

俺が自分の気持ちを言い終えると、 「…大丈夫、俺も、同じだから。大丈夫」 と、彼も俺に腕を回し、背中を優しく叩く。 ――トクトク…―― 俺の背中を叩くリズムと同じように、彼の心臓の音が聞こえる。 このままでいたい。 優しい彼に包まれていたい。 そう思う俺を邪魔するかのように、 ――――ピンポンパンポン―――― 呼び出しのチャイムが鳴った。 うん、悪い予感しかしない。

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