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お家でランデブー 第9話(R-18)
「……ん……あっ」
「……ふーっ……はぁ……」
――ぐじゅっ………じゅっ………――
最後の一滴まで絞り出すため、出した欲を塗り付けるように、彼のモノを右手で、自分のモノ左手で、ゆるゆると扱く。
「はぁ……はぁ……」
出し切った彼は、俺のに頭を預け、呼吸を整えている。
「雅実……気持ち、良かった?」
改めて彼に聞くと、
「…………うん」
微かな声で頷いた。
きっと、真っ赤な顔になっているんだろう。
彼は、そのままぐりぐりと頭で俺の肩を押してくる。
彼の柔らかな茶髪が、心地良いほどくすぐったい。
「雅実」
俺は、すぐ横にある彼の耳を、軽く愛撫しながら名前を呼んだ。
「…ん」
顔を隠したままの彼の耳元で、俺は囁いた。
「これからは……"コレ"をオカズにオナってね」
俺の言葉に、
「っ!?」
彼は、急に俺から身を離した。
やっぱり顔を真っ赤にしていた彼。
ついでに、口をパクパクさせている。
そんな彼の口の横に、"ちゅっ"と子どもっぽいキスをして、
「俺も、"次のとき"まで、"コレ"をオカズに毎日するから!」
少年のような満面の笑みを向ける。
「~~~っ!!」
「ん?どうした雅実?」
真っ赤な顔のまま、羞恥でプルプル震える彼を尻目に、俺は近くに置いてあったティッシュを取り、出した欲を綺麗に拭きあげた。
特に、彼のモノは丹念に。
「ほらほら、パンツ履かないと風邪ひくよ」
かいがいしく下着を履かせようとるすと、
「じ、自分で履く!!」
俺から下着とズボンを奪い取る彼。
慌てているせいか、もたつきながらそれらを履いてる。
俺は、笑いを堪えながら、そのまま部屋着に着替えた。
「のど乾いたろ?水、持ってくるな」
エアコンが効いているとはいえ、少し汗をかいただろう。
着替えたついでに、水を取りに行こうと思ったら、
「い、いい!……水、いらない、から……」
彼の少し大きな声に、ベットの方を見る。
そこには、身支度を整えた彼が体育座りで前後に揺れていた。
そして、恥ずかしそうにチラリと俺の方を見て、
「だから、その……。じ、時間もあれだし、その……、もう少し、一緒に……いて欲しい……」
尻すぼみになりながら、おねだりをしてきた。
か、か、可愛いすぎる……。
俺は、口元に手を当て身悶える。
「寺島?……あ、もし、寺島がのど……って、ワワッ!?」
彼が言い終わらない内に、ジャンプ一番!
ベットの上の、彼に抱きつく。
「ははっ、そっかー。雅実は、エッチの後は、イチャイチャしたいタイプか……」
俺は、彼を後ろから抱え込む形で座り、ニマニマしながら彼の顔を覗き込む。
もちろん、彼の両手に手を重ねて。
「ちがっ!?」
「ん、違うの?」
勢いよく後ろを振り向いた彼の唇に、キスをする。
「いや、その……俺は、だだ、その……イチャ、イチャじゃなく……、ただ一緒にいたいだけで……」
彼は、"プッシューン"と音が出そうなほど真っ赤な顔で、俯きながら顔を前に戻す。
さっきまで、互いのモノを扱きあっていたのに、何を今更恥ずかしがるのかと思いつつ、俺は無謀に晒された彼の美味しそうな項にキスをする。
――ちゅ、ちゅ、ちゅ……――
何度も何度もキスをする。
彼を抱きしめたまま、愛おしいくて、何度も何度も。
「……寺島、くすぐったい」
膝に顔を埋 めたまま、呟く彼。
でも、彼の耳は真っ赤。
それを見て、自分の顔がだらしなく緩む。
「なー雅実。夏休み、どうする?基本、毎日部活があるからなー。夏期講習もあるし。雅実も、塾があるんだろ?でも、折角の夏休みだし、どっか遊びに行きたいよなー……」
とりあえず、いったんキスをやめ、ひとり、夏休みの予定を口にする。
すると、
「……夏祭り」
彼の小さな声が聞こえてきた。
「夏祭りか……いいね!行こう、夏祭り!!」
俺は、再び彼の項にキスをする。
「俺、屋台の焼きそば、ちょー好きなんだよなー。さして美味くもないんだけど、雰囲気で美味く感じるっていうか……」
「……分かるかも」
重ねていた俺の手に指を絡め、少し顔を上げた彼が答えた。
「だろ?!あと、たこ焼きも!あれも、生地ばっかで、たこが小さいよな……」
俺たちは、妹が帰ってくるまで、夏休みの予定を話した。
彼を抱きしめたまま、彼の指を絡めたまま。
時折、振り向く彼にキスをしながら。
ああ、なんて幸せなんだろうか。
彼とこうやって甘いひとときを過ごせるなんて。
今日は、コキあうだけだったけど、その先もきっと……。
とりあえず、今年の夏休みは、楽しくなりそうだ!
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