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突然変異

舌先に牙が触れる。 腕は灰色の毛皮で覆われ、手を頭に上げると耳が立っていた。 何で……!? まさかあんなので本当に獣人になってしまった!? 姿は人のまま、腕や足……背中が毛に覆われている、獣でも人でもないひどく中途半端な姿。 「……音羽……ごめん……お前の匂い……我慢出来ない……」 何が? 顔を上げると、金色の瞳が情欲に燃えて揺らいでいる。 突然床に押し倒されて抜け出そうとするがものすごい力で押さえつけられて動けない。 「宗方!離せ!!離して!!」 「大人しくして……音羽……」 金色の瞳に睨まれて……体が硬直した。 逃げ出したいのに体が言うことをきかない。 動けなくなったのが分かったのか、腕の拘束を解いて、俺のズボンを脱がし……宗方もズボンを下ろした。 何をされるか分かる……分かるのに宗方の言葉に抗えない。 「嫌……だ……止めて……」 「黙って……否定の言葉は聞きたくない。俺を受け入れてよ音羽……」 また金色の瞳が光り、近づいてくる宗方の首にに俺は腕を回し……宗方と唇を重ねた。 荒い息づかい。 鼻腔を擽る獣の香り。 宗方の舌の動き。 体を撫でる手のひらの熱。 それらが俺の体の熱を上げていく。 「音羽……音羽っ!!」 切羽詰まった様に宗方は俺の体を抱き締め……宗方の指が……俺の中へ入り込んだ。 「あ……」 自分でも分かる……濡れてる。 何でそんなところが……。 宗方を受け入れる為の準備が整っていた。 「音羽の中……トロトロ……熱い」 宗方の指が動く度にじんわりとしたものが広がって熱くなる。 「宗方……俺の体……どうなってんの……?」 「可愛くなってる」 「かっ!可愛くって何だよ!?」 指がクッと曲げられ強く内部を擦り上げられた。 「んあぁっ…!」 「……ほら、可愛い」 宗方が動きにもれなく反応を示す体がみっともなくて顔がカッと熱くなる。 「ん……」 指を引き抜かれるのにすら体が快感を追う。 「音羽……いくよ」 穴の入り口に添えられたモノにゴクリと喉が鳴る。 宗方とこんな……理性が止めろと叫んでいるのに、本能は……期待に自ら足を開く。 何で……何で? 「良い子だ……音羽……」 ズブズブと宗方のモノが俺の中を押し広げながら入り込んで来る。 俺は……呆気なく処女喪失を果たした。 「あ…あぁ……」 宗方のモノが挿入されているのが伝わって……入れられただけなのにゾワゾワと体が震える。 嫌悪じゃない……これは……喜び? 「音羽……気持ち良いの?匂いが濃くなった」 「に……匂い?」 「そう……強烈に俺を誘ってくる……」 「あっ!!」 首筋に軽く牙を当てられて……ゾクゾクと毛が逆立った。

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