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番
麻酔の効き目が抜けていくのに反比例してむずむずと疼く体。
懇願する俺に麻酔が抜けるまで駄目だと言う宗方。
それが優しさなんて今は思えなかった。
耐えきれずに自ら宗方の上に跨がり夢見心地にふわふわした頭で腰を振った。
「音羽……ん…」
自分で良い場所を探して宗方のモノにすりつけた。
「あ…あ…あぅん……」
宗方の様に激しくは動けないけれど、ゆったりとした快感が全身を蕩かしていく。
「あぁ…んっ!!」
俺の出した精液が宗方のお腹を汚した。
狭い巣穴の中、2人の熱が籠る。
「宗方ぁ…助けて……出しても…まだ体が疼く……」
もっと中を擦って欲しくて腰を振ろうとするけれど、足に踏ん張りがきかない。
「音羽…気分が悪くなったらすぐに言ってよ?」
ぐるりと体を反転させられて
「はぁ…あ…あっ、はあぁぁっ!!」
後ろから突き入れられた宗方のモノが俺の中を容赦なく擦り上げて、奥を突いてくる。
ヒートで感度が上がっているのか、何処に触れられても感じてしまう。
「宗方ぁ…もっとぉ…もっとして……」
「音羽エロい…蕩けきった顔いいね」
キュウッと乳首を摘ままれてビクビクと電流が走る。
「あぅう!気持ちいぃ……気持ち良いよぉ……」
「麻酔掛けられていて良かったかも……こんな可愛い音羽を他の奴に見られてたかもしれないと思うと……」
何かの回想に入ったのか、宗方が動いてくれない。
もっともっと、ぐちゃぐちゃにかき混ぜて欲しいのに……快感を探して腰が揺れる。
「自分でそんなに腰を振るなんて音羽はエッチな子だね」
「ごめんなさ…い……でも…でも止まんない!!ふあぁっ!あっ!あぁっ!…もっと……もっと突いてっ!!」
宗方も興奮しているのか俺の中ギチギチに太くなってる。
ヒートは苦しいと聞いていたけど……何これ…気持ちよすぎる……脳みそ蕩けそう。
俺はもう何度射精したかも分からない。
でも確かに宗方がいなかったらと思うと地獄かもしれない……宗方がいるからヒートも天国だ。
「っ!!音羽ぁ……噛みたい……番になりたい……良い?」
切羽詰まった宗方の声。
「早くっ!!早く俺を宗方の番にして!!あ…あぁんっ!!」
腰を掴まれて激しく腰を打ち付けられる。
「音羽っ!!」
「あぁぁぁぁっ!!!」
俺の中で宗方のモノが大きく膨らんだ瞬間、首筋に鋭い痛みを感じた。
宗方の牙が俺の肉に突き刺さっている。
首を伝い流れ落ちる血を宗方が舐め取っていく。
「これで……俺は宗方の物……なれた?」
「俺がお前の物になったんだ……」
事後の気だるさのなか背中から感じる宗方の熱に、俺の心は幸福感でいっぱいになった。
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