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独占欲

『はぁ、はぁ、はぁ……』 とてつもない疲労感に息が整わない。 宗方に妊娠の話をされてから数ヶ月……日増しに動けなくなる俺を、宗方は甲斐甲斐しく世話をしてくれた。 そして今日……俺は3頭の子狼を産んだ。 ペロペロと産まれた子供達の体を宗方が舐めて清め、鼻先で俺の方へ促すと子供達は必死に乳を飲み始めた。 乳まで出るのか……人体……いや獣人体の神秘だな……。 出産が獣の姿で良かった。 人の姿だと精神的なダメージがあったかも。 『音羽…お疲れ様……ありがとうな』 宗方がすりすりと顔を擦り付けて労ってくれた。 その言葉だけで苦労が報われた気がした。 3頭の子供達は必死に乳を飲んでいて……数ヶ月前までは考えもしなかったこの状況にふっと笑いが込み上げてきた。 俺ごと抱き込む様に宗方は横になった。 『寒くないか?』 『平気……疲れたけど』 『ゆっくり休んでくれ……俺がみてる』 『ありがと……ちょっと……休む……』 宗方に包まれて、そのまま眠りについた。 数週間後……。 目も開き、耳も聞こえるようになった子供達は元気に歩き回る様になった。 ちょこちょこと歩き回る姿がとても可愛い。 寝そべる宗方の上に登ったり転げ落ちたり……揺れる宗方の尻尾と戦ったりして遊んでいる。 乳離れもして宗方が茹でて解してくれた鳥の肉を食べられる様になった。 3頭とも宗方に似た真っ白な毛並み。 イケメン狼だ。 子供達が乳離れをしたからなのか、俺も人の姿に戻れる様になった。 この子達も人の姿になるのだろうか? それとも狼のままなのか? 「音羽……」 名前を呼ばれて振り返ると……唇を塞がれて濃厚なキスを受けた。 口の中にも性感帯はあるのか、宗方の舌が動く度にビクビクと体が反応する。 「ふ……あぁ……教育に……悪い」 「音羽、俺とのキス好きなんだろ?妊娠中散々焦らされたお返し」 チュッ、チュッと唇を重ねると子供達が宗方の足に噛みついている。 「こいつら全員アルファだな」 「そんな事分かるの?」 「この気の強さと独占欲の強さはそうだろう……お前を取られたと嫉妬してるんだ」 嫉妬って……。 そんなもん……なのか? 「音羽は俺のだ!!邪魔するなっ!!」 宗方が吠えると子供達はわらわらと逃げていった。 「宗方……意外に大人げない……」 「言ったろ?アルファは独占欲が強いんだよ……」 金色の瞳が艶やかに光り……誘われるように俺から深い口付けを交わした。

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